即興/夏の終わりに

思い出の水面を見送る
いくつも
いくつも
干からびて
うらぶれた大気の匂い

歌が聞こえなくなったんだ
いつのまにか
どこでもない場所で
道標をなくしてしまったみたいに

肌を焼かれる
痛みと似ている
息苦しいくらい切り開かれる
むきだしの願い

投稿者

東京都

コメント

  1. うら悲しさが漂ってきました。
    夏の去り際の、他の季節にはない、祭りの後の静けさのような、淋しさ。
    読み終わると、さらにもの悲しい秋の風が、背中に迫ってくるように感じられました。

  2. 2連目がぶっ刺さってきます。
    ほんとにそうだ。

  3. 夏の終わりに 感じること

    思い出の水面を見送る

    ああ、また、夏が終わりますね。繰り返される、繰り返されない夏、が。

  4. ひりひりとする哀しみ、を想像してみました。
    情景に対しての痛み、人間に対しての痛み。
    めぐる季節に対しての、痛み。

  5. 誰かの痕跡のない場所、こわくてうつくしい。
    大気が無い場所なのかもしれません。
    切ることで助かるものもあったりして陰陽を感じます。

  6. 詩の強みはやはり即興もありますね。おおむかしから居た吟遊詩人たちに敬意を込めて

  7. @野鳥倶楽部
    さん
    コメントありがとうございます。
    いつも夏が終わるのを受け入れられないまま秋になってしまいます。最近は秋も短いからすぐに冬…(泣)

  8. @あぶくも
    さん
    刺さっていただけて嬉しいです。ありがとうございます。
    夏の終わりは毎年どこにも行けなくなるような、どこにも居場所がないような寄る辺なさを感じます。

  9. @こしごえ
    さん
    繰り返し、繰り返しすることは頭では分かっていても、大好きな夏がもう二度とこないような絶望感に近い気持ちに苛まれております。なう。
    あと一年も待てないです。

  10. @長谷川 忍
    さん
    そうですね、哀しみです。大好きな夏が終わるのが毎年哀しくて哀しくて。
    秋冬がほんとうに苦手なのですが、それがなぜなのかまだちゃんと言語化できずにいます。

  11. @たちばなまこと
    こわくてうつくしい。最高に褒められた気分です。ありがとう。
    最近はこわくてうつくしい詩を目指しています。

  12. @足立らどみ
    さん
    吟遊詩人、いいですよね。憧れます。
    詩と歌が分離させられちゃう前の古き良き。

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