異常気象
台風が来た
また来た
いつもの日常が違うものになった
通いつめた道の綺麗に手入れされていた植え込みの中
癒しの香りを振り撒くラベンダーがたったひとりで狂い咲いていた
1つの裂け目を押し広げるように日々は形を変え
見慣れた街の風景は土砂崩れがすべてを押し流すように
その意味を変えてしまった
ニュースがここ数年来ずっと繰り返してる異常気象は
痛いのなんて初めだけだと我々をなだめていく
外見(そとみ)は何も変わっていないのに
あんなにも強固に引いた境界線は
こんなにも容易く消え去っていく
頭の中だけでいろんなことをこねくり回しているうちに
頭痛みたいに大袈裟な音を立てて列車は大きな川を渡った
ふと気がついた時には君の裂け目に触れることもなく追い越してしまった
そして雑踏の中 僕は発狂しそうな憂鬱をひとり抱えて
放出された真珠の液体を指で掬ってコンクリート壁のクラックにこすりつけた
コメント
狂い咲くラベンダー
1つの裂け目
災いなのか何か禍々しいものが酷い有様で爆発的に、でも静かに放たれる様子を浮かべました。
そして最後の連が強いです。
激しい詩だなと思いました。
張り詰めたマグマみたい。
@たちばなまこと
さん、コメントありがとうございます。
前半から後半にかけていろんなものがリンクしながら解釈を多層化させつつ強度を上げて行くと言う書き方にチャレンジしてみました。まあ異常気性の詩ですかね…そのように感じてもらえてありがたいです!