もしも
もしも悲しみがなく
苦しみも迷いもなく
ただ歓びだけがあれば
どれほど素晴らしいだろう
人跡絶えた山奥を歩き
さざ波の小舟にも乗った
人々は私を
勇ましい人だと言う
だが私は思う
ただ他より多情で
傷つきやすいだけだと
時は多情に人を老らし
誰もが若さから老いへと移ろう
詩を生涯書き続けても
自分自身を書き忘れる者もある
我が一生は
数十年続く芝居のようだ
幕開けから幕落ちまで
私はずっと役者である
幕が下りて初めて悟る
舞台の内も外も
本当の自分とは違う
舞台の中は真の生活ではなく
舞台の外も自分のものではない
演じた姿とはかけ離れている
舞台には風花雪月があり
舞台の外はあまりにも平穏で、切ない
私はただこの年頃に
多情な夢を見た
夢の中で一場の芝居を演じた
だが多情は悲しみとは別のものだ
私もあまり悲しまない
すべてを心に委ねるべきだと知る
もしも誰もが幸せとロマンを得て
優雅に穏やかでいられたら
苦しみも悲しみも訪れないだろう
この一世を
自分の心に委ねよう
そうすれば忘れはしない
若き日の煌めきを
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