もの憂い生

川沿いの重く澱んだ午後の空気を

「パシャ」という音が切り裂いた

ハッとした 魚が跳ねたのだ

じっと見る

魚が水面から勢いよく顔を出したかと思うと

次の瞬間に空へ飛び立った

空中でその体は美しい曲線を描きながらふたつに折れ

陽の光は鱗を照らし銀色に輝かせた

私と同じだ

あの魚も飽きていたのだ

水中のもの憂げな暮らしに

閉ざされた沈痛な魚の生に

あの魚は空を切り裂く鳥になりたかったのだ

投稿者

神奈川県

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