ロック’ン’ロールの死(もしくは「ポストフィンガー(s)」)
足の指がどんどん伸びていく
っていう現象が昔あってさ
受け入れられない者たちには
大いに受け入れられない
ビジネスシューズを突き破る指など
嫌悪でしかなかった
でも日に日に伸びる指は
ただ歩くことに
飽き飽きしていたやつらには
愛と執着と絶叫を呼び
指リストたちは
それこそそいつを見せびらかして
歩けなくなっても
おかまいなし
それはそれは激しい指で
大変な熱狂となる
でもいつの時代も
うまくやるやつはうまくやるので
すぐに伸び放題の指用の
サンダルをファッションアイコンに
大いにもうけて
ゆび御殿を建てる
しかし1969年あたりではもう
取り込まれた恐怖と失望と
なんかちがうって奴がでてきて
指を切って
ついでに髪も切って
この酒にはスピリッツがないねとかいって
ポストフィンガーを語るのだ
それでも指は伸び続けるわけで Oh!
でもホントはその十年前には
指のカリスマ達は
神父になっちまったり
飛行機事故だったりで
交差点で魂を返して
とっくに終わっちまってたんだよ
でもな俺らぐらいの歳になると
そいつをいつまでもあがめてても
もう照れも恥ずかしさもないさ
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Music & Lyrics : KT王 / Arrangement & Produced : SUNO
コメント
ロックンロールの死とはよく聞くが、僕には実のところよくわからない。
なので題をポストフィンガー(s)にしようか悩んだ。
曲先行で生まれたので詩でもないような気がする。
で、こんなん作っている以上ロックンロールは死んだんだろうか。作り方も出し方もロックンロールではないだろな。ロックかもしれないが。
でも僕はロックンロールが死んだとは一度も思ったことがない。
因みにロックンロールとロックは違う。その辺を語り始めたらLP2枚組くらいになっちまうので、やめとく。
メイワクをかけず協調性をもったオトナだから。
あといろいろ肖像権とかなんとかあるかもしれないが、僕とからんでしまった以上あきらめてくれ。仕方がないんだよ。
”返品はお断わりだ”
あ、
10月のお題企画の投稿は本日から!
投稿期間は10/16金曜〜19月曜です。
お題考案はトノモトショウさん
お題『ロック’ン’ロールの死』
※二重鉤括弧含まず、コピペ推奨
交差点で魂を返して
とっくに終わっちまってたんだよ
ここに ロック’ン’ロールの死 を感じます。
スノさん、私も一時期お世話になってました。
スノさん、すごいですよね。
スノさんの音楽、素的なロック’ン’ロールに仕上がってますね。
え、何? コメントがロックなんですけど(笑 それはそれとして本文の方も面白い。SFだわ。
暗喩が効きまくっていてロックの系譜が語られていくところが、ああ、これはアレだななどと思いながら読んでいくのが楽しい。クロスロードや27クラブもね。
追加コメント含めて良い作品。王殺しさんのLP2枚組どころかBOXセットで話聞きたいわー
指リスト、ゆび御殿がツボってしまった。
いいなあ、すごくいい。シュールで不気味なのにからっとしていて湿ってなくて。
もの知らんのであてずっぽうですけど、ポストパンクとかポストロックとかその辺りの想定でしょうか。
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドは擦り切れるほど聴いたな・・・
飛行機事故で亡くなったのはあぶくもさんの詩にも出てきたバディ・ホリーかな。
1969年といえばウッドストックで、ジョンとヨーコが結婚して、ブライアン・ジョーンズが死に、村上龍がバリケード封鎖した年だね。「ロックは死んだ」と言ったのはジョニー・ロットンだかレニー・クラヴィッツだか。バディ・ホリーもリトル・リチャードもロックから離れた頃、ロックンロールは爆発したんだ。
1959年はご指摘通り当時のロックンロールの象徴であったバディ・ホリー、リッチー・ヴァレンがツアー移動中の飛行機事故で死んだ年。
1959年は「The Day the Music Died(音楽が死んだ日)」といわれる(ロック’ン’ロールではなくて音楽)
そのころにはリトル・リチャードは人気絶頂期に突然引退し牧師となっています。やがて復帰したけど。
リトル・リチャードがどれだけのもんだったかっていうのは僕も後追い(生まれていないんで)だから受け売りだけど、彼がいなきゃプレスリーもビートルズもジミヘンもいなかったろうと言う(リトル・リチャードが彼らを熱狂させ、またいろいろ教え込んだ(シャウトやアクションまで)という)
プレスリーやビートルズ、ジミヘンあたりが出現しなければ今の音楽史は大きく変わっていただろうっていうのは間違いないと思う。
プレスリーはその1959年には徴兵されていてシーンにはいなかった。なのにその不在中も音楽業界はばんばんと未発表曲を出し続けた。粗悪なバージョンも売れるならなんでも会社は売った。
おまけにチャックベリーが逮捕されたのも1959年
ではロック’ン’ロールは死んだのか。
そもそもロックンロールとは、今では想像しがたいかもしれないが、人類史上最初の若者カルチャーの爆発だったのだ。
それは間違いなく若者たちの鬱屈とした社会への不満、それまで爆発出来なかった情熱の在処、旧体制というか大人たちへの反逆精神。
人種差別がばりばり当たり前の時代に黒人の音楽を白人が演奏し歌う。なんせテレビなどでは黒人音楽は一切流せない時代だから、みんな度肝をぬかれた。
大人たちは眉をしかめ若者はカルチャーショック。見たことないんだもの。
それまでのポピュラーミュージックはお行儀よく座って聴くのが普通のところ、腰は振りまくるわ、ピアノを足でひくわ。
ちなみにエルビスプレスリーの腰つきはあまりに不道徳で非行の原因となるということでテレビでは上半身しか映さなかったくらい。
でも前述の通り1959年あたり、やはり経済にとりこまれていきロック’ン’ロールの熱は急速に冷めていく。
これらは皆アメリカでの出来事。ロック’ン’ロールはアメリカの現象だった。
しかしその衝撃は海を渡る。
イギリスにてその熱はアートや思想と結びついていく。ロックの誕生。
1950年代は宇宙創成ビッグバンでそれ以降は次々に銀河が生まれた。
ロック’ン’ロールではそれまでの既存の音楽(主に黒人音楽)をド派手なダンスミュージックとして焼き直していた。
それが1960年代に入ると、自分たちの言葉で、つまりオリジナルな楽曲を世に出すようになる。そこで百花繚乱な音楽が生まれた。
若者が若者自身で主張し、そこでさらなる若者たちの共感を得ていくのだった。
それはビートルズ、ビーチボーイズ、ストーンズ、ジミヘンなど、とてもすべてを言うことなんてできない様々なアプローチとなり始めて若者の音楽が芸術となってく。
それがロックだ。初期衝動がカウンターカルチャーと昇華していったのだ。
アメリカで生まれた火種がイギリスで大きな炎となってどんどん延焼していったのだ。
しかしその熱狂もやがて鎮火する。
1969年あたりでロックの熱は絶頂になる。40万人を集めたウッドストックだ。ラブ&ピースだ。
しかしその年、ビートルズは崩壊していく。
トノモトくんが言うようにストーンズのブライアン・ジョーンズが壊れていき死んでしまう。そしてそのストーンズのライブではオルタモントの悲劇がおこる。
ウッドストックで浮かれた愛と平和たちはあっけなく幻想をやぶられることとなる。
若者たちが熱狂し、追い求めたものはやっぱり偶像だった、一気に冷えていく。
イーグルスが歌う有名な「ホテルカルフォルニア」はこのことを歌っている。純粋な理想(ロックやヒッピー文化)が、商業主義、ドラッグ、富への欲望によって腐敗し、抜け出せなくなったアメリカの姿だ。
この詩でも挿入した1969年の話はこのことで、歌でも”We haven’t had that spirit here since 1969(1969年から強い酒はおいてないですよ)」とホテルのバーテンが言う。
もちろんスピリッツは強い酒であり強い精神。
抜け出せなくなった商業主義をうたってる。
まーネタバレはあまりロックじゃなくてカッコよくないけど、たけだたもつさんに指摘いただいたビジネスシューズを突き破る指やゆび御殿、ポストフィンガー(パンクとかポストロック、ニューウェーブですね)はそんな歴史を並べてみました。
こしごえさんに指摘いただいた交差点はあぶくもさんが指摘されているけれどクロスロード伝説です。これはロックにおける伝説ですね。神話。
それでも指は伸び続け、形を変えて今も僕(たち?)の中にあります。かつての狂熱を冷めた目で見つめる時代を経て、再び自分の血肉としてその「指」を愛せるようになったのかもしれません。
ということで終わります。疲れました。無理しました。僕も後追いの熱狂者なので、耳学問です。
解説早いです。詩、言ってることわかる、好きな時代だから。ウッドストックのDVD、イージーライダー、日本では高野悦子のノート。とびきりロマンチックで快楽に酔いしれた時代。照れとか恥ずかしさに集約されてしまうのはどうしてなんだろう。体制側に破れたからか?若気の至りかな。私なら誇りたい。むしろ、その時代を生きたかった!
ユリゲラーズだ。それと最近の王さんなんですかね。とても沁みてしまいました。
指リストは目指さないけれどそれを肴にお酒飲んだりファッションのことを考えたいと思いました。
今読んだら早いとか誤読すいません。照れも恥ずかしさもないさ、と書いてありました。感想にもなってなかった。すごく面白かったです!パパにも見せたい。いい喩え、楽しくてのびのび、なんでも伸びる時代。終焉、指を切って髪を切って…。中指は残しておきたい。ずっと伸びていけたら良かった。自分にもよくわかり楽しくなりました。私も生きていたら、照れも恥ずかしさもない。ビジネスシューズに指を隠してそれらしくする。夜は熱狂を思い出してうっとりします。フリーなんとか。もっとやっておけば良かったぜ。コメント欄の詳しい歴史も夢みたい。うきうきしました。
@王殺し
さんの追加解説読みながらウッドストックと対照的な大人の商業に絡め取られていくワイト島ポップフェスの映像付きの記事(見たことなかったかも)を見つけたのでゆっくり見てみようと思います。
https://www.udiscovermusic.jp/stories/isle-of-wight-festival-1-2-3-2?amp=1
5、60年代に若者だった親戚が、今、よく思い出すのが、大学時代の音楽仲間で、若い頃に買えなかったギターを買ったり(ギブソン!)、と話していました。最終連にぴったりきました。親戚はすごく楽しそうに暮らしています。
@花巻まりか
わー、ジーンときた。しかしお酒を飲むと解説を入れたりしたくなるクセがあり反省しています。なげーよな。
正直僕も生まれた時が遅かったか、真っただ中の空気は味わってないし、ただ憧れるだけです。ないものねだり。
洋楽を初めて意識したのはパパ(親父)がもっていたレインボーズの「バラ・バラ」というレコードです。親父もグループサウンズからその曲を知ったそう。洋楽といってもバラバラバラバラ言ってて英語なんて意識はなかったけど。それをサザンオールスターズなんかと一緒に聴き始めました。
だからとっくにロックンロールが死んでいたころに僕らは生まれ、それを知らないんだから照れることも恥ずかしがることもなかったな。たしかに若さゆえの青春のつっけんどんはありましたが、それはロックとは関係なしだった。
そして生まれたとこが遅すぎたってこともないな。いつの時代も遅すぎるし早すぎるんです。
@たちばなまこと
ユリゲラーズ、覚えてらっしゃいましたか。あまねくんも映っているもんね(一瞬だけど。勝手に了承もなしにだけど)
「指」にフリガナをふるとしたら「スタイ」でも「テキスタイ」でもいいんですぜ。「アルコホー」でもいいけど
マキル氏には承諾をとっています(一応)。「俺らぐらいの歳になると」で文句言われなくってよかったです。
誰もふたつあるロックの死に触れてくれなくてさみしいです。エアーズロックと南京錠です(イタタタ)
@あぶくも
ワイト島のフェス!あれはウッドストックをも上回る盛り上がりだった!(チケット自体は数万枚しか売れていなかったのに!)
70年をピークとし、ジミー・ヘンドリックスの伝説のプレイが生まれました。でもご存じの通りそれからひと月もたたずにクロスロードから召されてしまいます。27歳。
僕が誰をこの目で一番見たかったかってジミヘンですね。
物心ついて買ったヘイト島フェスの海賊版LPのジミヘンでは、なんだかわからない演奏があった。それがギターアンプがトラブルでスタッフの無線を拾って会話が漏れてしまっているところ、即興でギターをひいてセッションにしてた、というのを知ったのは随分あとからのことでした。
@野鳥倶楽部
僕の先輩たちもギブソンに憧れてた。たぶんそれはアコギだったろうけど、僕らの世代だってやっぱり高嶺の花で、代替のグレコや東海楽器、それでもなかなか手が出なかった。
僕はあまり楽器自身には憧れないほうだったけど(ベースだったし)、それでもギブソンの渋さは憧れたなぁ。
1959年製のレスポールは1億円を超えるって聞いたことがあります。それはなんだかなぁ。
まぁあちこちで神格化されるわけです。
何でエアーズロックと南京錠あるのかなーって思ってはいました。
なるほど!いえーい!
あまねに見せたら喜んでいました。
彼、季節の変わり目のうつっぽく、調子悪くて今回書かなそうな気配。
@たちばなまこと
うつんときは秋のひだまりを見つけてチェロを弾きながら「そうか。トロメライというのはこういうのか」とか言ってればいいんですよ。
指リストとかゆび御殿とか、いろいろツボって読み応えありました。
ユリゲラーズモデル、懐かしいですね!
マキルさん元気かなあ。
むずかしいし、分からないことだらけなのにコメント残して申し訳ないんですけど、普通に指が伸び続けるのは怖かったです。
@あまね
そうそうユリゲラーズモデルだった。川崎だったけね。
実は今年なぜかひさびさ突然にマキル氏より電話があり、それでこのポエ会にひさびさ顔をだしたのであった私。あまりに突然で、そしてこのお題でこんなもの作ったりすると、なにやら必然だったんかもしれないとか思ったりして。いやぁひさびさ突然の必然。
@イチカワナツコ
いやぁむずかしくないのよむずかしくないのダイジョブダイジョブ怖くないのよこわくないのイタくないのよイタくないの。ロックってバカでしょー?
@王殺し
この返事にも笑いました笑
わかんないから、はい!って満面の笑みで返事しときます!