轟
轟
とどろき ざわめき
ささやくことを知らない海は
時にはただ恥ずかしげに
さわさわと砂浜にすり寄ってくる
驚かしたいわけではないから
力を見せたいわけではないから
本当は静かに無言でいたいのに
白い飛沫が砂浜に打ち上げられる
留めておくことのできない思いは
ただこの砂浜への憧れ
どんな時にも受け止めてくれる
大きな力強い優しい場所
だから轟く
胸の奥深いところから
この砂浜を揺り動かすだけの思いを
伝えるために
いつも絶え間なく
繰り返し繰り返し砂浜を駆け上がるのは
ただただ無言で大きな広い腕を広げ
待っていてくれるから
引き裂かれることはない
太古からあなたもそして私も
変わりなく引かれあう何かを持っている
そんな運命なのだ
胸の奥から叫ぶ
変わりない思いを伝えるために
もう少し優しくせせらぎのように話せたら
そう思いながら高い轟が砂浜に砕け散る
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