紡いだその先に

声を紡いだ
その先に奏でられる楽譜も
持たないまま

ただ
触れたくて

もう一度
触れたくて
紡いだ

薄暗い夜は
やさしいくせして
いとも容易く
孤独を踏みにじってくる

でも寂しいとか
そんな自愛に満ちた理由じゃなくて
もっともっと水面に近い
両手で掬いやすい気持ちだよ
 
 
 
ねぇ
きみはどこにいるの?
 
 
 
 
 
奏でられた旋律は
少し蒸しばむ初夏の陽気でもあり
山から下りてくる冷気を纏う
真春の夕暮れでもあった

それは蜘蛛が巣を張る半透明の糸のようで
きらきらぱにぱに光って
きれいだった

楽譜は持たずに
想うままに紡ぐ先を
少し知っている
知ってるよ

でも人は
そんなの関係なくって 
奏でたいから紡ぐんでしょ

いつだって
やさしくしたいから
やさしくして
やさしくされたいから
誤魔化して
触れたいものに触れたいから
紡ぐんだよ
その心に
その身体に
 
 
 
ねぇ
きみは今どこにいるの?
 
 
 
 
 
 
 
 
 

投稿者

大阪府

コメント

  1. 伝えたいことがあるのに、その相手の居所も分からないのは…つらいあなぁ。

  2. 質量保存の法則的には、物体は、見た目には無くなったとしても、形質が変化しただけで、消滅したことにはならない、みたいなことを以前聞きました
    だから、なつこさんの想う人は、いつだってなつこさんのすぐ傍に、絶対に絶対にいます、他でもないこの僕が保証します!!笑
    意味不明なコメント失礼しました

    あと、ぱにぱにって、素敵な擬音ですね

  3. “真春”ってはっとしますね。
    自分は意識できているだろうかと。

  4. BENIさん、コメントありがとうございます!
    相手の居所はわかってるのですが、この時は相手の心の居所が少々迷子でした笑

  5. あくん、質量保存の法則の話はわたしもだいすき!なくならない存在というのは、かけがえないね
    ぱにぱには最近好きな擬音なの

  6. たちまこさん、真春は適当に作りましたが、変換すぐ出たので、すでに存在してる単語なのかなぁ
    春が一番好きな季節なのに、毎年短くてちょと残念。春なうちに、楽しめること楽しみたいですね!

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