誓い

暗がりで花に水をやる
もう二度と枯れない花だから
私が水をやらなくても
枯れることはない
だから丁寧に水を注いであげた

窓の外では戦争が起きていた
美しい人が美しい人を殺す
美しい世界が広がっていて
来る日も来る日もお日様は
もう照らしたくないと泣いた

花は時々私に面白い冗談を言った
どうしてか私以外の話には
怒りで顔が真っ赤になる程の
ひどい皮肉しか言わない
それは私の小さな誇りでもあった

戦争が終わるまでの辛抱だ
私はこの花に名前を付けない
必要がないからだった
私と花以外のものは皆
兵隊として戦地に行った

君は臆病だから
人なんて殺せないだろう
代わりに僕が汚れるから
君はいつまでも青白いままで
僕らに花を育てて欲しいんだ

投稿者

神奈川県

コメント

  1. 水をあげなくても
    枯れることはない
    そして、もう照らしたくないお日様
    心の中の想いと現実のnewsが穏やかな雰囲気の中寂しげです

  2. 那津na2さん

    枯れない花なんてない筈なので、何で喩えたものかなと。
    太陽や花が何かを考えているかもしれないと自分を投影するのは、
    あんまりいいことじゃないかもしれないです。

  3. え、すごい!すごい!と血が沸き立ちました。
    哀しく優しく強いものたちに流されるように読みました。
    最終連特にすごく好きです。

  4. たちばなまこと/mさん

    彼らがどこから来たのか、どこへ行くのか、
    書いていてもよく分かりません。それを寓意というのかもしれないです。
    自分のポエムが恥ずかしくもありますが、コメントに感謝します。

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