あいの先にある藍の産声の
秘密をあなたとかけあう夜の
尖った痛みを受け入れる頃
分子構造を脅かす侵入者の音
理性の隙に斬り込むとして

生まれたがっているもの
二百万年のたまものだとしても
ささやかな粒子の作用によりくるおしく抱き締め終える
やさしいひとでありたい素振りであり
罪であり自意識の自障であり
にせものの慟哭であなたを責め立てる
わるいひとだよね

あしの付け根がちくちくとざわめいたり
おなかの奥が重くうごめいたりするのです
思うだけで

藍が生まれたとして
あなたと繰り返しかけあった痛みの
ひとつひとつを思い出します
望まないはずの藍がいとおしく駆け寄るヴィジョンは
春が終わる花の原に昇華されます
ゆるしてね ゆるしてね
白く色を失い遠くなる
流れ去ったたまごたちよいつかの生で
藍に逢いに

投稿者

東京都

コメント

  1. 一つ前の詩にコメント下さったみなさま、本日遅ればせながら返信をいたしました!
    いつも読んで、感じて、何か残してくださり、ありがとうございます。

  2. 女性にとって、と言うと、ジェンダーかな?しかしながら、女性しか持ち得ない感情や意識があるし、自分は許しをこうしか出来ない人間であるから。

  3. 柔軟で有りながら非常にパワフルな言葉に圧倒されました。性と生と死と詩と藍と愛とに思いを馳せました。

  4. たちまこさんに限らず、ここにいる皆さんの比喩や暗喩が難しくて読み解けません。(汗
    そうしたものを使いこなせて初めて詩人と言えるのでしょうね。俺は…凡人だぁ。

  5. 普通に読むと月経のことかなとも思うけど、もっとプリミティブな意味で、日常における生と死のダイナミズムを感じました。

  6. 藍の花言葉は「あなた次第」、「美しい装い」だそうですが、たちまこさんには「藍より青く」という言葉がお似合いの感じがします。「インディゴ」の響きもいいですねw。

  7. timoさん
    男性脳と女性脳ってあるみたいで私は黒川伊保子先生の本が好きで読んでいます。
    全然即座に許すのでそれよりフォローを真摯にして欲しいタイプです。(何の話か)

  8. たかぼさん
    すごく嬉しいです!
    おっしゃる通り、それらに関する感情のあれもこれもが全部同時に鳴っているような状態でして。

  9. BENIさん
    使いこなしているかは置いておいて言葉と遊ぶのは楽しいです。
    現代の変化してゆく言葉も好きですが古典や近代に書かれたものからたまに拾いにいきます。あとは街に探しにいくこともあります☺︎

  10. トノモトさん
    月経はほんのちょっとあります。
    確かに!プリミティブなダイナミズムがフラクタルな状態を切り取ったひとつのつもりで。
    一見その辺に転がっている事象ですよね。

  11. babel-kさん
    藍色って一色じゃなく藍で染めたらみんな藍色と呼ぶのですが、似合うと言っていただいたみたいに何色とも仲良くなれるひとになれたらいいです。

  12. 流れ去ったたまごたちに、愛を送りたくなる気持ち、何となくわかります。ちょっと違うかもしれませんが、不妊治療してた時など特に、今まで大事にしてなくてごめんね、という気持ちになりました。でも流れ去ったたまごたちも、自分のために流れ去ってくれたので、愛おしい気持ちになりますね。詩を読ませて頂き、そういう温かな気持ちを思い出しました。

  13. ayamiさん
    あたたかく感じてくださってありがとうございます。報われたようなここちです。
    きっと逢うことは出来ない藍を自ら遠ざけていることやそのたまごだったものたちへのまとまらない感情で漠然と悲みもあるような。
    不妊治療をしていた姉夫婦に姪っ子が産まれた時、とっても嬉しかったのを思い出します。

  14. 命の震えの瞬間を、藍に重ねてみました。たかぼさんが書かれていましたが、性と生と死と詩と藍と愛…、命を源にして、それらが縦横に交わっていきます。深い詩世界ですね。

  15. 長谷川さん
    命の震え、素敵な言葉!
    藍って言葉が好きで、二人目妊娠のときにもしも娘だったときの名前の候補でした。
    命の発生も確率などの数字にしてしまえば平たく見えますが、もっと含まれているものは多いと感じています。

  16. 藍。私もとても好きな色です。いらだったものを鎮痛していく、おおらかなヴェールのようなイメージがあります。
    「華」であり、「あい」であるのに、落ち着いた素敵な名前ですね。
    最後の連で、春の明るさと深い藍が混じり合うようで、悲しくも鮮やかに感じ入ってしまいました。

  17. ザイチさん
    (最近藍染めのにおいを嗅いだのですが、なかなか強いにおいでした。
    ↑これは余談ですが。)
    感じ入ってくださりありがとうございます。
    あの幅の広い藍という概念が意識しない間も漂っているようで不思議な日々です。

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