洒涙雨
それは突然のこと。
どこか遠くから雷鳴が聞こえ
すぐに雨が降ってきた。
帰り道。雨昏の中。
僕は君の傘に入り
急ぎ足で駅までの道を歩いた。
その時君はふと言ったんだ。
”なぜだか悲しいね”と。
それは七夕の日のこと。
雨は霖霖と降り続き
翌朝まで止むことはなかった。
それは突然のこと。
どこか遠くから雷鳴が聞こえ
すぐに雨が降ってきた。
帰り道。雨昏の中。
僕は君の傘に入り
急ぎ足で駅までの道を歩いた。
その時君はふと言ったんだ。
”なぜだか悲しいね”と。
それは七夕の日のこと。
雨は霖霖と降り続き
翌朝まで止むことはなかった。
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コメント
平易な言葉で表現されていて、情景が思い浮かぶ詩ですね。
“なぜだか悲しいね”にも共感します。
悲しいのは、2人のその後が
雨やもうもうとした雰囲気に表れていたか
それとも、思春期の憂鬱なためか
たまらない感覚に締め付けられて、懐かしくて柔らかくてなぜか悲しい気分になりました
素敵です
七夕の日の2人の短い時間をそっと切り取っていて、「洒涙雨」のタイトルと「霖霖と」という表現も素敵ですね。
”なぜだか悲しいね”の言葉が効いて、この二人の関係についていろいろな想像が膨らみます。
最終連が特に好きです。
何かが終わり、何かが始まりそう。