鳥かごの中のサカナ

食べる物はある
それなりの広さで
太陽の光も
夜もある

しなきゃいけないことはいくつかあるけど
どれも大したことはない
聞いたり
(聞こえてないフリしたり)
話しかけたり
(無視したり)
手を差し出してみたり
(引っ込めたり)
鱗を剥がしたり
(新しく宿したり)
目を瞑ったり
(諦めたり)
それだけ

苦しいのは
ここに水がないから

生きていく上で
必要不可欠なそれは
鳥かごを満たすことはない
そりゃそうだよね
水槽じゃないんだから

いっそ誰か
海にでも放り投げてくれれば
(きみの身体のようにあったかくて)
スカイアリーナの双子池でもいい
(きみの腕のように強くやさしくて)
一昨日駐輪場にできた水溜まりでもいい
(きみの涙みたいに嘘と愛がごちゃ混ぜでも)
 
 
 
泳ぎたいんだよ、自由に
わたしがわたしとして生まれてきた、そのままに

たとえ
干からびることがあっても
溺れ死んでしまうことがあっても
二度とここに戻れなくても

泳いでみたいよ、神様
 
 
 
 
 
 
 
 

投稿者

大阪府

コメント

  1. 泳ぎたいんだよ、自由に

    なら泳げばいいじゃないですか
    神頼みなんか必要ないでしょうに

  2. 上手く泳ぐのは難しいですよね。たとえ水で満たされているとしても。

  3. それなりに満たされた生活の中での、ナツコさんの心の渇望が見えました

    俺もいつも思っています
    本当はもっとできる
    本当はもっと大胆に周りを気にせずに、カッコよく生きることができる
    もっと潜って危険を顧みずに日々をアートに突っ走れる
    自由に泳ぎたい!

    でも、詩を描き、少しずつその心を掴もうとしているはず
    そう信じています

  4. あくん、でも泳げないから苦しんでるんだよー神頼みというか、助けてに近い

  5. BENIさん、コメントありがとうございます!
    そうですね、水があっても泳げるとは限らないし、泳げても上手く泳げるとは限らない。でも、とにかく泳いでみたい気持ちだけがある感じです

  6. 那津さん、コメントありがとうございます!
    そうなんです、そんな感じです
    もっと自由に、限られた時間の中なので、どこまでわたしらしくいられるか、だけどどこまで愛でいられるか
    そんな葛藤です

  7. 一連のナツコさんの作品を読んでいて、全然背景も知らないのに、ああそういうことなのかなあと勝手に想像して、なんだか愛しさを感じます。

  8. トノモトさん、コメントありがとうございます!
    しばらく同じひとをずっと想って書いてるので、たぶんトノモトさんの想像してる通りかもしれません

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