PEACE
NHKの大相撲ダイジェストが
無音で垂れ流されているテレビ
力士たちの砂まみれの裸体を横目で眺めながら
7本目の缶ビールを飲み干す
テーブルの上には
開きっぱなしのまま無造作に放り出された
ヘンリー・ダーガーの画集と
さっき1弦が切れたテレキャスター
ピースに火をつけて
肺の奥まで紫煙を深く吸い込みながら
ウクライナのことを考える
天国なんてないってことを想像してごらん
地獄はいまこの地球上に確かに存在するけどね
反戦を唱えることはたやすい
そしてたぶん
反戦を唱えることは正しい
だけど
おれがもし
ウクライナ兵だったら
銃を取りロシア兵を撃つのだろうか
テレビの中では
力士たちが戦い続けている
砂まみれで
汗まみれで
裸で
裸で
暴力
憎悪
銃
弾丸
死
血
涙
ピースの灰が床に落ちる
平和を
平和を
コメント
7本は飲み過ぎだし、まだ次開けそうな勢いを感じる…
ピースに火をつけて燃えて灰になる間に世界が少しでも「良く」なればいいなぁ。
最高です。
俺は撃ちます
全ての感情を込めて
無心で
女の子を愛すように
引鉄を優しく絞り
ロシア兵を
追伸
なんとカッコいい詩でしょう
ありがとうございます
>あぶくもさん
コロナ禍以降、家飲みが増えて
油断すると6缶パックとかペロっと飲んじゃうんですよ。
>あああさん
ありがとうございます☆
>たちまこちゃん
ありがとうございます◎
>那津さん
ぼくも撃つと思います、たぶん。
先日、いま話題の『同志少女よ、敵を撃て』を読みまして、
いろいろと複雑な思いがありますけどね。