狂っているのは

田んぼに面したキッチンで
退屈を殺すように
じっと考える

風をたどる鼻先
明日の天気
カレンダーの黒

田舎の緑の濃さは
異常で
Aviciiを聴きながら
鳥の声を髪になびかせて
空の青さの向こうに隠されているものを見ようと
目を細める

狂っているのは
この世の中よりも
自制できないことよりも
この静けさでしょう
 
 
 
苗も少しずつ背伸びする
先端を尖らせ
夏を呼んでいる

寂しさは生きていく糧だ
牧師夫婦は知らない
罪は皮膚の下に入り込むから苦しい
触れてはいけないひとだから触れたい
 
 
 
手の届くところに
愛があれば
わたしは退屈で仕方がない
どうせ狂っているから

穂が金色になり垂れるのを待つ
その頃にはきっと眠れるようになっているでしょう

 
 
 
 
 
 
 
 
 

投稿者

大阪府

コメント

  1. 狂っています、私も、と自覚しても仕方ないのかも しれませんが。ただ、なぜか私の場合は退屈というのをあんまり感じません。大体毎日何かを感じている。
    でも、この詩の静けさは、胸に じん と来ます。穂が垂れる豊かさのように。拝礼

  2. 幼い頃に田舎の静けさは毎日経験していましたが、あれは本当に怖いです。
    走って逃げ帰ったことさえあります (笑)
    あの時は、自分は狂っているのではないかと思っていたのですが
    狂っていたのは「静けさ」だったのですね。

  3. 狂って眠れずに研ぎ澄まされていく感じが、各所の表現に表れている気がします。Aviciiを聴きながら読んでみました。

  4. 良いなあ。かっこいいです。
    狂った、異常な、退屈な、静けさ。田舎のあの感じを表現しててすごいです。
    “鳥の声に髪をなびかせて”って素敵。

  5. @こしごえ
    さん

    穂が垂れる豊かさ
    という表現が素敵です!
    いつもコメントありがとうございます。うれしいです。静けさは時に人を癒し、時に人の頭の中を殺すな、とも思いました。そして、狂っていることは悪くないと思うのです

  6. @nonya
    さん

    そうなんですね笑
    わたしの住んでいるところは、おそらくそこほど田舎ではないのですが、夜ほど虫やらカエル、人の声がうるさく、昼間の方が静かなのです。だから、昼間に一人の時ほど狂ってしまうような感覚になります

  7. @あぶくも
    さん

    コメントありがとうございます!
    EDMが大好きで、今また聴いてるのですが、頭が冴えます、夜中でさえ

  8. @たちばなまこと
    さん

    私の住んでいる街は、程よく便利だけど程よく自然の残る田舎で大好きなのです。
    あと、鳥の声を〜のとこは、わたしも好きな表現なので、うれしかったです(*’▽’*)

  9. 6連目、刺さりました。
    俺には糧がいっぱいあるから生きていくのに困らない!(T . T)

  10. @BENI
    さん
    笑っちゃいけないけど、ちょっと笑ってしまいました笑
    いつもコメントありがとうございます!

  11. どうせ狂っている
    だよねえ
    どうせ狂っているのを忘れて、普通に生きようとしちゃう時が往々にしてあるます

    いつも気付かされます!
    ありがとうございます

  12. @那津na2
    さん

    普通に生きようとしちゃう、に笑ってしまいました笑
    やはり、わたしたちはどこか狂っているのですよね、うん。
    こちらこそいつもありがとうございます!

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