追憶
茜色が帰り道
溢れている時は
消えてしまった思い出を
思い出すだけで
黄金色が畑を
染めている時に
桜のように散った日の
痛みを思い出す
振り返ったら誰もいない道が見える
木陰のお地蔵様に寄り添う記憶の影を見た
僕は1人ベンチに座り
水色が空を
染めている時は
包まれてしまった小さな孤独を
感じているだけで
緑色が道々の木々を
染めている時に
貝殻のように壊れた日の
絶望を感じる
思いを馳せたら誰も知らない街が見える
新しい雨が降る中に古い傘が影をさした
僕は1人タバコを吸って
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