此処
駄々をこねて
手に入れたものは
すべて行方知れず
罪の数と罰の数が
同じでないと知ったのは
ずいぶん後になってから
誰かのために摘んだ
花の毒に侵されて
薬指を枯らした
逃げ回った挙句に
恐る恐る振り返れば
自分の影ひとつ
夢も持たず
約束も果たさず
此処にいる
あなたが
手を放してくれないから
辛うじて
此処にいる
駄々をこねて
手に入れたものは
すべて行方知れず
罪の数と罰の数が
同じでないと知ったのは
ずいぶん後になってから
誰かのために摘んだ
花の毒に侵されて
薬指を枯らした
逃げ回った挙句に
恐る恐る振り返れば
自分の影ひとつ
夢も持たず
約束も果たさず
此処にいる
あなたが
手を放してくれないから
辛うじて
此処にいる
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コメント
写真がいいですね、詩に負けてない。適度に内省的でいて、それでも最後に、放してくれない手の存在の大きさが際立つ、とても良い詩だと思いました。
詩の心情と、画像の訴えるものが見事にリンクしていて、やりきれない思いが伝わっています。
さみしくて、凍えそうで、戻りたい思い。。
@あぶくも さん
>コメントありがとうございます
とても私的な詩で読み返すとむず痒くなるのですが
温かいお言葉をいただいて、なんだかホっとしました。
放してくれない手は今でも強力です(笑)
@ザイチ さん
>コメントありがとうございます
振り返るたびにほろ苦いのが私の人生です(笑)
偶然写り込んだ誰かが自分のようでもありました。