帰路
今
宇宙の果てには何があるのだろう
もしかしたら、
今のお墓があるのかもしれない
と
稲の花の
甘いミルクのような匂いのする田園の道を
ぺちぺちと散歩して
帰り道、
青空に雲はすこし浮かんでいる
あの雲は
どこから来てどこへ行くのだろう
私を通り過ぎて行った水も
どこから来てどこへ行くのか。
田んぼのアゼの草陰から
虫の音が聞こえて来る
虫のお歌 生きるためのお歌が聞こえる
今
宇宙はこの宇宙の他にも
他の宇宙が本当にあるのかしら
多次元宇宙とか無限宇宙という
宇宙が本当にあってもおかしくはないだろう
もしかしたら、
私の細胞の内にもある種の
宇宙があるのかもしれない
と
妄想をしながら歩いてきて家の玄関に着いた
私の命が尽きる前に
私は、これらの風光を感じることが出来た
どの道私の魂はこの体を失い体は死ねるので
この魂はありがとうに帰る
コメント
こしごえ様
「この魂はありがとうに帰る」という一節に、心を打ち抜かれました。
そうだと本当に嬉しいことですね。
宇宙と田園と私が、とけあうような、そんな気がしました。
@草野まこと
さんへ ああ、草野さんがそこに心を打ち抜かれたことを貴重に思います。
はい、そうですねぇ、この魂はありがとうに帰る、というのは私の希望としての願いなのだろうと思います。まあ私の全ての詩作品に言えることとは限りませんが、この詩の話者と作者である私はこの詩の場合は同一人物としてあります。なので、私の希望としての願いなのでしょう。もしくは、それが私の意志なのかもしれません。しかしこの意志は自動的というか自然的な心の(更に言えば、魂の)力なのだと思います。
宇宙と田園と私が、とけあうような、というふうに感じたりしてくれて ありがたいです。
草野さんがこの詩からさまざまに感じたりしてくれて、それをこうして私に伝えてくれてとってもうれしいです。ありがとうごいます。
すごいですね。表現があまりにもユニークで真似できそうにありませんw
ユニークでありながらも意味不明に陥ってはいない。
「今のお墓」「ぺちぺちと散歩」「雲はすこし浮かんで」「私を通り過ぎて行った水」「体は死ねる」「ありがとうに帰る」など、単語はどれも単純ながらも組み合わせの妙で独特の味わいがあるように思います。なかなか書けない言い回しだと思います。内容もさりながら、そういった言い回しを見出すのも楽しい詩だと思います。
@佐藤宏
さんへ 佐藤さんが この詩を、すごい、と言ってくれて うれしいです。
佐藤さんが、この詩の一つ一つの言葉を深く味わってくれて貴重に思います。
そして、佐藤さんがこの詩からさまざまに思ってくれた上にこの詩の良さを見出してくれて、そうやってその良さを私に伝えてくれていることをとってもありがたく思います。
以下で言うことは、詩に限らないことでしょうが。
佐藤さんを始め、読者の皆様が詩を読んでくれた上に、その感想を作者に伝えてくれることは、作者にとって とってもうれしいことだろうと思います。
詩というものは、読者に読まれて初めて生きてくるものだと思いますので。
なので、佐藤さんがそうやって私にしてくれるのが、たいへんうれしいことです。
佐藤さん、そうしてくれて、ありがとうございます。
ありますね
絶対に
うちなる宇宙
@那津na2
さんへ ああ、那津さんが、この詩に同意してくれて とってもありがたく思います。ありがとうございます。
うん、そうですねぇ。難しいことは私には分かりませんが。例えば、原子とか素粒子とかって、原子レベルの星々なんじゃないかって勝手に妄想します。ふふ。うん。^^
ぺちぺち、かあ
良い足音です
すごく気持ちのいい秋の日々を
ぺちぺちと、優しさが壮大さと相まって素敵です
還っていくのです
@那津na2
さんへ ふふ、ぺちぺちです。
ああ うれしい、那津さんがこの詩から秋の気持ちいい日々を想像してくれて。そして、優しさも壮大さも感じたりしてくれて、素敵とまで言ってくれて、とってもうれしい。
そうですねぇ、還っていく♪(^-^)