小さな城
朝も昼も夜も人間のことが好きで
人間はそれを幸せだというが
本当は依存しているだけ
人生そのものを誤魔化しているだけ
自分が何者かも分からない
薄暗い朝の風が通る部屋で
紛い物の紅茶を飲みながら
存在しない君について考える
孤独に震えながら愛を信じる
自分が幸せになる為には
幾つかの段階を経るものらしい
賢いサルとして産まれてきて
やがて二本足の働く葦になるまで
その定めは変わらない
城主は家という概念を持たない
広大な廃墟で独り死んでいく
世界の終わりを吹聴した罪で裁かれ
時代の流れと共に忘れられて
それでも愛されるより幸いだと思いながら
神の救いの手を待っている
コメント
2連目に感じ入るとところが多かったのですが、偽物やマイナスの事象に愛を確かめているのかなーって、自分には書けない感情なので深く噛み締めました。
たちばなまことさん
偽物やマイナスの事象に引っ張られるのは生来の病が原因のようで。
絵に描いたような日陰者です。(笑)
有難うございます。