肖像

仕事から家に帰ってきて
眠るまでの束の間にも
家族というボランティアを求められる

いい加減
金の問題だということに
気が付いてくれ

私を育てたのはあなたの無関心だ
誰の所為でもないから
安心して忘れて欲しい
私のことも

この世に存在するもの皆全ては
いつか一度
死んだことがあるのだ
優しいあなたの腕の中で

赤々と燃える憎悪を見詰めながら
心というガラスを溶かす
その色は心底青い
凍り付いたように冷たい
硬く澄んだ音がする

愛を与えているつもりで
毒を盛る
なぜもう要らないと言われるのか
そればかりに首を傾げて
また絆とか愛とか言いながら
いつまでも

投稿者

神奈川県

コメント

  1. 誰の所為でもないから
    安心して忘れて欲しい
    私のことも

    なんて切ない言葉でしょうか。
    家族、金、関心、死、心、愛。
    それぞれ複雑で正負どちらにも転ぶものが表現されていて深く読まされました。

  2. 八ッ橋さん

    有難うございます。

    切ないという感想は以前よくいただいていました。
    作者個人はその切なさの所以をいまだに知らないままです。

    愛するとは、何も人間と人間の間にだけ成立する感情ではなく、
    個対世界、平穏な生活をも指すのだな、と思ったりしています。

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