寒い日

 らるらららん。らるらららん。お皿に2、3滴、食器洗剤を垂らしてスポンジでゴシゴシ。みるみるうちに泡立つ汚れたお皿。それはまるで魔法のように。らるらららん。らるらららん。白い泡、無数のシャボン玉。つって、君は今日、ベージュのカーディガンで出掛けて行ったわけだけど、寒くないかと心配している。ふう。蛇口をひねれば勢いよく流れる冷たい水。泡でぶくぶくになったお皿を、きれいさっぱりと洗い流した。あのさ、玄関口で君に言うべきことがあったんだ。僕は君だけの僕でいるけれど、君は君だけの君でいてねって。そうして、すっかり洗い終えた食器類をふきんで拭きながら思うのは、やっぱり今日は寒いよ。

投稿者

静岡県

コメント

  1. つきはなしつつ、つきはなされて、つきることのない、われわれの世界は、まるですべては、つつましく、つつかれている、詩の世界なのです。

  2. コメントありがとうございます

    感慨深い
    世界と詩がつながりました
    僕は僕を発見しました

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