雲が進んでゆく
気候変動によって
家畜たちが死に絶えてしまった
原発を稼働させて
シュールレアリズムに備えろと
風が無鉄砲なウイルスに囁き
つぶやく
小さい咳をしながら
商売女が
夜の街に細く風を灯した
飲み過ぎて
真面目な教師が道端でかがみ込んでいる
研究所で兵隊が突撃銃を構える
雲が進んでいく
お前の詩体を探しあててやる
朝からやっている食糧品店で
その屋上で
パイプのほう
アンテナの横に
カラスが鳴いて往く
必ずコーヒーを飲んで
タバコを少し吸って
バスの中
心が留まり始めて、
お前の嫌いな奴のことを
今、カラスが飛んだかしら
お前の詩体を探しあてて
お前の詩体を暴きながら
長い言葉になりそうな
夏も終わって冬が大声で
讃美歌を歌いながら
痛い奴だなと
呆れ顔で
叩いたりはしないし
気候変動に躍らないし
教師は立ち上がって
お前の詩体を探しあててやる
お前の詩体を暴いて家畜たちの
、
化粧をする
タクシーを拾うか迷った
コメント
こんなにこわい詩を書かれるのですね。何作品か戻って拝見いたしましたが、やっぱりどうしてかこわいです(笑)「往く」と何度か出てくる「詩体」に心の中でニヤッとしてしまいました。（私が単に病んでいるのかもしれません！）ありがとうございました。
酔ったわたしはたぶん、そのダブリンの街をさまよう、いたい、眼がいたい、デーダラス、立ち上がってこっちへ来い、愛と記念のために、一日を刻もう、犬の視点で。
こういう得体の知れない不穏な空気を詩の中に漂わせるのって、
簡単なようでいざやってみると難しいですよね。
日常は詩人のフィルターでこんな風にも描けるのですね。
この世界、詩体を装って歩いてみたい。
結びがまた良いです。
@さはら
さはらさん
ありがとうございます
こわい（笑）ですね
いや、怖くないですよ笑笑
ニヤリとして頂いたポイントは、僕の好きなポイントです
昔の詩
夏の詩なども、是非読んでください
@坂本達雄
坂本さん
ダブリンからベルファストまで
たまに出る日を浴びて
ビールを飲んだりして、
鳥が寒空に消えて
下手くそな英語で愛をつぶやきます
@大覚アキラ
大覚アキラさん
ありがとうございます
嬉しいです
得体の知れない不穏さ
これは、僕が求めていたテーマの一つです
それを言い当ててくださり
うれしす
@たちばなまこと
たちばなさん、ありがとうございます
結びは気に入っているポイントの一つなので嬉しいです
今度みんなで詩体を暴きましょう！
ところどころ文の配置を入れ替えることで読者の脳に混乱と不安を生じさせるアイデアとテクニックが素晴らしいと思いました。
@たかぼ
たかぼさん
ありがとうございます
回収していない連もあり、一瞬迷ったのですが残しても良いかなと思い直しました
回収していない連をもっとしっかり表現していきたいです
一読、びっくりしましたが、…現在の、日本の現状、そのものですね。
お前の詩体を探しあててやる
このフレーズの先に、ちょっと怖いものを想像しました。
にんげんは、怖いです。
コメント失礼いたします。
鬱屈、という単語がなぜか浮かびました。
そして反発。
抑圧が強まるほど、高まるなにか。
弓をつがえる。
放つかどうか。
そんな状態をイメージしました(すみません)
行方不明の葛藤。
グルグルする心地です。
@ぺけねこ
行方不明の葛藤
グルグルする心地！
なんて素敵な表現でしょう
ありがとうございます！
鬱屈と反発
うーん、確かにそうです
嬉しいです、わたしにも出てこなかったword
エイムしたのに撃たない
でも詩体を探して暴こうとする狂気をなぜかポップにも持っている
@長谷川 忍
長谷川さん
ありがとうございます
びっくりしましたか（笑）
ちょっとエキセントリックでしたかね?たまには良いですよね、こんな雰囲気も
でも、この鬱屈した灰色の世界をかっこよく浮世として文章や映像にするのが僕のやりたいことでした
こんにちは。何故かこちらの作品のあやしい引力でコメントまで失礼してしまいます。
「雲が飛んでゆく」ではなくて、「雲が進んでゆく」。なるほど……と、再読致しました。
私にはベースのソロ曲を聴いてるみたいな雰囲気に感じられました。カッコいい…！^ ^
小さくまとまってない感じが、魅力的です。
ところで、このコメントの場をお借りして、個人的にお尋ねしたい事がございまして。
日本WEB詩人会の規約に、こちらの公開作品を販売してはいけないと記載されています。
その事項について、ご確認させて頂きたくメールしました。
実は、リリーもやっと念願の夢でありました詩集の出版に漕ぎ着けました。出版社の
編集部の担当者様へ、原稿をお渡し出来たのです。ただ四百作余りの作品から36作選び
ました内に、こちらで公開させていただいたものが数作ございまして。(どうしても、こ
ちらの詩人会へは私なりの力作を投稿してまいりましたもので)
規約に従いますと、詩集が出品される前に全部、削除しなくてはならないのですよね。
いっぱい、会員の方達からの暖かいコメントをいただいたので、消してしまう事が惜しくて、もったいなくて、とても嬉しかったし有り難かったので。
那津様に、確認だけ、ちゃんとしたかったのです。私事の内容で申し訳ございません！
返信をいただけます事、お待ちしています。m(_ _)m
@リリー
リリーさん
ちょっとどうなるか分かりませんが
na2ugj@gmail.com
で、やりとりしましょう
連絡をください