スーパーリアリズム

ポンプリングのしまったまま、明けて行く空の色彩の
行列の式の、実際の行程は想像する範囲にある
軟弱な地盤に立てられた
カラスウリのレースの一日
洋子さんのエプロンのソースの汚れをきれいに
わずかに陽が射す公園の
冷たい乾燥機の風が、イエローの少年
はー　と息を吐き、鉄棒にぶらさがろうとして
ゴージャスな青い車がマンションの窓から光を受けて
小さな水たまりの枯れ葉の踊り
みどりに塗られたフェンスが、ポンッ　とはじけて
道行く人たちが、涙を流す
グラジオラスの球根はネットから出ている
子供たちの足から根がのびる頃
ホワイトソースのアスパラガスの行列
洋子さん、はやくしてね、あついうちに、たべてね、
ジャングルの日光は重なる葉に隠されて
あなたは神秘のジャガーを、隠してほしい
道祖神の前に置かれてた小さな茶碗に、水
金属製のアンデスの神の像は、重たく感じる
たてがみはライオンのもの、シャワーの音
さんさんと、連絡船が、祈祷する、
有人飛行船の扉を開けている、祈祷する、
侍たちが落下する
つぎつぎと、
彼等の額はかならずしも、有印私文書ではない
おがくずが部屋中にさんらんし、
満月の夜には
妊娠する
とむらいの季節は、誘因する
僕はひとしく、リアルな夢を見る。