蠍の私は
甘納豆が大好物で、
昼間は隠れて休み、
ヒトの姿をして夜間に動き出す。
故郷のアンタレスを飛び出てきて、
この青い星に引っ越してから
どれくらい経ったろうか。
バイトはコンビニの夜間勤務
だいぶバイトをしているが
時々ぽかをしちゃうんだ
でも店長さんもバイト仲間も
みんな優しいのでありがたいよ。
バイトは朝の8時に終わる。
日光は苦手なんだけど仕方ない。
仕事帰りに二十四時間営業の
銭湯に入るのが楽しみ
ここの銭湯の壁には
大噴火する前の富士山が描いてある。
ここの銭湯で時々世間話をした
Kおじいさんの姿を近頃見なくなった
Kおじいさんの話す話が好きだが
Kおじいさんの話はもう二度と
聞けないのかなあ・・・・・・。
ここのお風呂上がりに、
ガラスビンに入ったコーヒー牛乳を
頂くのが好きだ。あっ、
Kおじいさんの故郷の星がどこだったか
聞かなかったなあ まあ仕方ない。
Kおじいさんは命が尽きたのかもしれない。
命はいずれ尽きる
尽きるからこそ
命は大事
でも
私の本業は殺し屋なんだ
しっぽの先の毒針で一刺しさ

投稿者

コメント

  1. Kしごえさんの新境地な作品だな。オレは11月生まれの蠍座なので、主人公を自分に置き換えて読んだら楽しかったです。

  2. こしごえさん、楽しく読みました。とっても良いですね♪ そして
    「命はいずれ尽きる
    尽きるからこそ
    命は大事」
    のところは、しっかりこしごえさんしてて、最後の告白も素敵。

  3. @トノモトショウ
    トノモトさん コメントありがとうございます。Kしごえです(笑)
    うん、「蠍(さそり)」という題を頂いて、こりゃあおれにはちとむつかしいぞ、と思いました。がしかし、実際に私が甘納豆を食べていた時に この蠍は甘納豆が大好物なんだ と思いそうやって書き出したら思いのほかスラスラと書けたのです。私には無い位早く書けて一日で書けました。
    まあ、今回の企画自体がみんなで楽しもうという趣旨らしいので、こういう作り話の作品もありかな、と思いまして。まあ、あんまり突っ込まれると困りますが、自由に読んでほしいです。
    その上で、トノモトさんが楽しみながら読んでくれたことをとてもうれしく思います。(^-^)うん。
    トノモトさんは蠍座の男 ですね♪

  4. @あぶくも
    あぶくもさん コメントありがとうございます。(^-^)
    ふふ、あぶくもさんが楽しく読んでくれて良かったです。とっても良いと言ってくれたこともとてもうれしい♪
    最後の方は、ちょっと詩の強度などが弱いかな とも思っていたのですが、あぶくもさんが最後の方の部分を私らしいと言ってくれて救われました。
    そう、最終2行がこの作品を書き出す初め頃に思いついてですね。なんとかそこに至るようにしました。その最後の告白も素敵と言ってくれて、またまたうれしいです。そこがこの作品の肝。あぶくもさんがそう思ってくれて ありがたいです☆

  5. なんだか大好きです。シュールだけれど殺伐としていなくて、不思議にあたたかい世界。
    ずっと読んでいたい、そんな素敵な作品をありがとうございます。

  6. ずいぶん癒し系の殺し屋さんなんですね(笑)
    タイトルからは想像できなかったけれど、ほっこりしました。

  7. 蠍という題で書こうとした場合、一つの案として例えばカフカの変身のように、自分がある日突然蠍になっていた、なんて話も面白いかなと思いましたが、上手い展開が思いつかなかったので断念しました。こしごえさんのこの詩は、それとはちょっと違うけど、自分がアンタレスからやってきた蠍の宇宙人、という設定で、しかも庶民の日常にとけこませるとは、これはやられたなと思いました。大好きです。

  8. @草野まこと
    草野さん コメントありがとうございます。
    はふー、大好きと言ってくれてとてもうれしいです。
    うん、この作品は、シュールとかいうのは全く意識して書いてなくて、まず最初の「甘納豆が大好物」と最終2行が決まってから、思いついた流れにそって書いたものです。
    なので、草野さんがそういうふうに読んでくれて ありがたい。
    ふふ。ああ。ずっと読んでいたいだなんて言ってくれて、
    こちらこそありがとうさま♪(^-^)

  9. @nonya
    nonyaさん コメントありがとうございます。
    うん、普段はのほほんとしてバイトでぽかしちゃうんだけど、殺しの仕事の時はきっちりする、というようなギャップは思いながら書いたと思います。
    nonyaさんが、この作品を読んでくれて
    ほっこりしてくれたことがとてもうれしい♪(^-^)
    nonyaさんがそういうふうに感じてくれたということは、上記で言ったギャップをうまく出せたのだろうということだと思うので、nonyaさんがそう感じてくれて ありがたいです。ほほ。

  10. @たかぼ
    たかぼさん コメントありがとうございます。
    カフカの『変身』は昔古本屋でハードカバーだったと思うのですが、求めたことがあります。今その本がどこにあるかは不明ですが(笑)
    うん、そうですねぇ。トノモトさんにも言いましたが、「蠍」という題で書くのは私にはむつかしいと思っていたのですが、この作品に限り、最初の書き出しと最終2行が決まってからは、私にしてはまあまあすんなりと書けたのでした。普段私が詩を書く場合のほとんどが本文を先に書いて題は後で考えるというのがいつものことなのですが。
    まあ、この「蠍」という題でみんなで書こう という今回の企画がなければ、この作品は出来てこなかったでしょう。
    あと、実際のアンタレスに生物は住めないだろうとは思いますが、そこはそれ。この作品はそもそも作り話。ふふ。
    でも、たかぼさんが そのように自由にこの作品を読んでくれて、詩と認めてくれたこともとてもうれしいです。そして、たかぼさんがこの作品を大好きとまで言ってくれて ありがたいです☆(^-^)

  11. 面白い設定ですね。
    穏やかな語り口で、
    ラストはやはり蠍でした(^^)

  12. @服部剛
    剛さん コメントありがとうございます。
    ふふ、この作品を書き出す最初の頃にあんまり設定を決めないで、ほとんど流れにそって書きました。最初の出だしと最終2行を決めてからあとは流れに任せてですね。
    うん、普段はコンビニ店員なんだけど、実のところは殺し屋だったというね。でも、「私」をあんまりギスギスした性格にはしたくなかったというのはありますね。ふふ、まあ、ほぼ流れで書いたんだけど。^^;
    剛さんがこの作品を楽しんでくれたようでとてもうれしいです♪(^-^)
    そうラストがこの作品の要☆

  13. みんな優しいのでありがたいよ
    のところでクスッと幸せな気分になって
    でも、殺し屋だったのかよお!!

    本当に楽しく読みました
    本当に良い話です
    素敵

    参加してくださり
    ありがとうございます

  14. @服部剛
    服部さん
    そうっすね
    ラストは蠍っすね

  15. 良!びっくり!
    アンタレスの蠍の殺し屋、情に厚いしかわいい。
    殺し屋って普段日常に溶け込むからこそターゲットが油断するのかもーって、知りもしないのに思いました。

  16. @那津na2
    那津さん コメントありがとうございます。
    那津さんが、そこでクスッと幸せな気分になってくれたのもうれしいし、
    でも、殺し屋だったのかよお!!

    と突っ込んで笑ってくれたことも とてもうれしいです。那津さんが笑ってくれて楽しんでくれて、この作品も報われました♪(^-^)

    ああ!こちらこそ参加出来たことをそして参加出来る場を頂けることに感謝申し上げます。ありがとうさま☆

  17. @たちばなまこと
    たちばなさん コメントありがとうございます。
    たちばなさんの 良!びっくり! を頂きました!そう思ってくれて とてもうれしいです♪(^-^)
    そうですかあ、そうそう、殺し屋だからって普段までキリキリはしてないのかも(殺し屋さんのみんながみんな こうだろうとは限りませんが)、と私も知らないで書きましたが、実際の殺し屋さんはどうなんでしょうねぇ。^^;
    でもきっと、ここに登場する蠍は、悪人しか殺さないとか 殺しの仕事を選ぶと思います。まぁ普段はコンビニでバイトしてるし、生活には困らないかな?と。ふふ。まぁその辺は読者の自由な想像などで読んでもらえれば幸いですけどね。うん。

  18. 実際のKおじいさんの死因が気になるところもあるのに
    そのまま終わってしまってなかなか面白かった。

    最近のは違うけど昔の小瓶のコーヒー牛乳の蓋に刺す道具のハリを
    どう使用していたか、、、なんて名前だったのか、、、

  19. @足立らどみ
    らどみさん コメントありがとうございます。
    Kおじいさんのことを想像してくれてうれしいです。
    その上そこで終わらせたのに、それを面白がってくれて とてもうれしい♪(^-^)

    コーヒー牛乳、最近のはどうなってるのか知りません。もしかしたら、今のやつってプラスチック製みたいのでフタがしてあるのかな?
    らどみさんにそう言われてみれば、昔のコーヒー牛乳のビンのやつって、フタが厚い紙製でしたよね、たしか。そうそう、あのハリの道具ありましたよね。名前が分かりそうなんだけど、ここまで来て出てこない。ので今の今検索したら、「蓋開けピック」と言うみたいです。でも、私の知ってるのとは違う形をしてる。ふふ。時代かな。
    昔のコーヒー牛乳の厚紙製のフタを開ける時は、私は爪でフタのはじっこを引っかいて開けていたと記憶してます。うん、たしかそうだったような気がします。うん。

  20. 生活臭のある蠍でしょうか。ペーソスがありますね。こういう「蠍」の描き方もあるのだな、と読後思った次第です。皆さん書かれているように、Kおじいさんが気になります。この詩の上手い核になっています。

  21. @長谷川 忍
    長谷川さん コメントありがとうございます。
    ふふ、長谷川さんがこの作品からペーソスを感じてくれて、
    とてもうれしいです♪(^-^)作者としては、そういうペーソスを出そうと思って書いたわけではなかったと思いますので。
    うん、そうですねぇ。「蠍」のイメージというと、毒とかサソリのタトゥー位しか私は思いつかなかった。その点皆さんは様々な視点で「蠍」を書かれていて、みんなすばらしいと思います。
    Kおじいさんの姿が見られなくなった、というのは、そうですね。Kおじいさん、もちろん、想像の存在ですが、どうしてその姿が見られなくなったかという理由は、書いた作者にも正直分かりません。作品中に蠍が想像したように亡くなっているのかもしれないし、もしかしたらKおじいさんも異星人で自分の故郷に帰ったのかもしれない。
    Kおじいさんを通して、「蠍」の性格を表すという意味では、長谷川さんが言ってくれた通り、Kおじいさんがこの詩の核になっているのかも、それを上手い核になっていると批評してくれて ありがたいです。

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