水の惑星の結婚
女はアマテラス男はケンタウルス
男は大地に穴を穿ち獣の肉を詰め
その中に己がペニスをソウニュウし大地を抱きしめ豊穣
なることを祈る
女は怪しい薬を髪と脇と下腹に塗りつけ新床に夏の花々
を敷きつめる
男は女の耳もとで言う(おまえを愛している俺達の子
供を作ろう)
女は男のペニスを受け入れて言う(あなたを愛してい
る私達の子供を産むわ)
女はアマテラス男はケンタウルス
ここは水の惑星である
二人は疲れて夏の花々の中で眠ってしまう
すると星空から神の声があり祝福の言葉がある
(男よなんじは女と子供たちの為に汗して働かねばな
らない)
(女よなんじは男と子供たちの為に日々の糧をととの
えねばならない)
(そしておまえたち二人して水の惑星の結婚をなすの
だ)
女はアマテラス男はケンタウルス
男は石を砕き狩りの準備をする
堅い木の枝を削り手に持ちその先に石の鏃を縛り付ける
女はドングリの実をすりつぶし、タロイモをすりつぶし
山羊の乳をしぼる
ここは水の惑星である
男は女の乳房に手を重ねて深い眠りに落ち
女は男の胸に額を当てて聞いている
森(オレタチは月光を浴びて人間のことを思っている)
鹿(ワタシはまだ二本足を知らない)
河(魚たちの横腹を舐めて行くとき水面が光るのさ)
夜露(アア・・・木々の葉に・・・河原の石に・・・アア)
ここは水の惑星である。
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