蜜で溶けた形状
形而上のS 肩に貼り付いた夏に
空耳 抵抗なき五重の線
ド あたし アレグレットで
また同じ夢を 繰り返し
見ていたのだ 虚言の
あたし 夜
抱いて欲しい と
劈く声 炎天下のX
に 遠雷
共鳴 シ
いつしか
捧ぐガガと魚眼のあなたへ
溶けてゆく
増えてゆく
悠久の日の
終焉から
また
熱が
始
○
○
○
[TONOMOTOSHO Rebirth Project No.073: Title by 楼坩]
コメント
ダリの絵を彷彿とさせるシュールレアリスティックな題名にふさわしい詩はどういうものかという一つの回答が提示されているように思います。性的な温度や軟らかさ甘い蜜の味が醸し出されている様です。
蜜で溶けた形状 という題の通り、拝読していくうちにこころがとろけていくような不思議な気持ちになる詩です。
読者である私の精神世界に直に伝わって来る詩の力がこの詩には備わっている。心地好いです。
おわ、また脳が痺れる、いやとろけるやつですね。言葉は鋭敏でいながら視覚的にはドロリとしていて、途切れ途切れに聴覚にも訴えてきてたまらんです。
言葉の、鋭敏さ、官能さと、ビジュアル的な文体が上手く絡まっていますね。とくに、後半から終盤にかけての、滑らかに流れていく感じ、魅かれます。
いつしか
捧ぐガガと魚眼のあなたへ
溶けてゆく
増えてゆく
悠久の日の
終焉から
また
熱が
始
○
○
○
遠雷とか魚眼とかいいなと思うのです。
アルファベットがストッパーか方向をコントロールする為の杭みたいに効いててかっこいいです ○ 。.
ガガってるよなー僕もガガらないとなー