文字がある
手紙を書いている。
小鬼だった私は
人間に立ち返ることが出来たと
静かさに
静かさを見つめて
手紙を書いている。
宙へ
風は光り
人影一つ無い
小径
手紙を書いている。
街では
兵士が銃弾にたおれ、
少女の持っていたヌイグルミの
ちぎれてしまった手足
どこへ
行こうとしているのか
手紙は
どんな存在に読まれるのか
本当に
何をしたいのか
人類は
何万年も。何万年も
人類は
争いをやめないままだ。
そして手紙を書いている
頂いた手紙の
「静かさ」と
「風は光り」と
「街では」の
その書き手が書いた個性ある文字がある
コメント
※(冬場は除雪作業があるので、コメントの返信が遅れる場合があります。ご了承くださいますと助かります)
文字を書くことすら
儘ならなくなっている自分を顧みるにつけ
人間はこのまま何処へ行ってしまうのだろうと
うっすら危惧してしまいます。
もしかしたら手紙は人の尊厳を保つための
最後のアイテムになるかもしれませんね。
文字は不思議です。いつも思ってます。
どこからが文字なのかわかりませんが
混沌から産まれくる秩序のなかにある
例えば遺伝子は有機物の塊だけどその
実体の有機化合物を排除したあとにも残っている
秩序だった何かが文字と関係しているように思えるし
どこまでが文字なのかわかりませんが
読解できないギリギリの領域にもある
例えば詩を理解できない私には符号の羅列にしか思えない
沢山あるネット詩にも有機的繋がりで生きた文字に見えたり
(あとで)こんな表現方法もあったのだと思うこともあり
詩以前の話なのか、文字以前に詩があるのか
文字は不思議
こしごえさんのこの作品、楽しく読みました。
戦争や紛争の絶えない国や地域では識字率が低くなる傾向があるというのはとても嘆かわしい事実ですが、自身はペンや万年筆などを持って手を動かして手紙や日記などの「書きもの」をしなくなったなぁとしみじみ思いました。出されない手紙、読み手のいない手紙というのは、つまりは祈りのような、もしくは詩のようなものになるのかも知れませんね。
手書きの文字は愛おしいです。
その手で銃など持たないで欲しい。
優しく頬を撫でる手であって欲しいな。
@nonya
nonyaさんへ コメントありがとうございます。
ほんとうに人類はどこへ行こうとしているのでしょうか。宇宙に行っても、ね。
人と人、お互いの尊厳を保つのもその人その人のこころ。手紙を書くのもこころ。
nonyaさんがこの詩からそのように思ってくれて ありがたくうれしいです。ありがとうさま。
@足立らどみ
らどみさん コメントありがとうございます。
先ず、らどみさんがこの作品を楽しく読んでくれて ありがたくうれしいです。ありがとうさま。
どんな存在も、その存在特有の言葉を持っていると思います。その言葉を文字で表せるのがヒトでしょう。
でも、詩は、言葉や文字ではなくても、あらゆる所に存在していると思います。その詩を感じたり出来るかどうか。
らどみさんがこの作品から、それらのことを思ってくれて うれしいです。
@あぶくも
あぶくもさん コメントありがとうございます。
識字率が低い地域というのは、やはり色々な事情で教育が出来なかったり、教育を受けられなかったりするのでしょうね。
日本では手書きしなくなったのは、スマフォなどの影響でしょうかね。ちなみに私は詩作と日記と雑記や手紙・葉書などは手書きです。
出されない手紙、読み手のいない手紙って、詩的ですね。そういう一方通行の行為というのは、あぶくもさんの言う通り 祈り に近い行為なのかもなぁ、とあぶくもさんのご感想を読んで思いました。
あぶくもさんが この詩からさまざまに思ってくれて貴重に思います。ありがとうさま。
@たちばなまこと
たちばなさん コメントありがとうございます。
頂いた手紙などが手書きであると とてもうれしくなりますよね。
そうですねぇ、たちばなさんの言う通りで、手紙に限らずすてきなことをする手が、武器を持つ手であってほしくはないですよね。
そうそう、その手は優しく頬を撫でたり握手したりして、お互いを愛する手であってほしいですね。
たちばなさんが この詩からそのようにすてきに思ってくれて うれしく貴重に思います。ありがとうさま。
@あぶくもさん
識字率も隠れテーマにしていたのですね。
日本の教育は識字率を上げているけど文字への
深みを伝えてきたかと言うと阻害してきたのかと、、、
欧州の芸術の授業では名作を感じることから始まるのに
日本の場合は作品のタイトルや創作者の名前からですね
詩とは何か
にもつながるテーマなのかもしれませんね^^
@足立らどみ
らどみさん、メンションする場合は、「@名前」のすぐ後に何かを書くとメンション機能が無効になるようですよ。「@名前」がリンク無効にもなるし。一応念の為のお知らせでした。拝礼
ああ、俺も早く人間に立ち帰りたい
そして風光る町で歌いたい
@こしごえ
さん
↑
敬称は行替え。
なるほどです。
知らなかった。
わかりました。
ありがとうございます。
呼びつけみたいな表記疑問でした。
メンション機能って不思議ですね。
@那津na2
さん
↑
敬称は行替え。
妖怪人間ベムベラベロですね。
@那津na2
那津さん コメントありがとうございます。
詩人のあるお方がある日私に言ってくれたのです。「そもそも人間というのは醜い部分もあるのが人間です。そして、人間には美しい部分もある」と。この次の詩でそういうことを少し書こうと思ってます(というか、もう8割方書いてある)。
風は光るんですよ、どこの町でも。一番風が光るのがわかる時は、晴れた日の宙に吹く風、だと感じます。那津さんなら光る風の町で歌えると思います。
@足立らどみ
らどみさん 確認してくれて良かったです。
もしかしたら、あぶくもさんに、あらためてメンションした方がいいかもしれません。
ではね、拝礼。^^
@あぶくも
さん
↑
敬称は行替え。
こしごえさんにご指摘いただき、改めてコメント読みました。
ペンは剣より強しとは言うけれど
詩はどうなのだろうと思いました
うまくコメントができません。胸を打ちます。言葉の一つ一つが。深く考えさせられます。
@佐藤宏
佐藤さん コメントありがとうございます。
ああ、うまくコメントできなくてもコメントくださいまして ありがたいです。そして、佐藤さんがそう言ってくれて うれしいです ありがとうさま。
ん。佐藤さんがこの詩を読んでくれてこの詩に胸を打たれたことと、この詩から佐藤さんが深く考えてくれたことも貴重に思います。
@こしごえ
こんにちは。戦争に言及しながらも声高に論じないところがまさしく詩であるように思われます。そのほうが却って心に響くように思うのです。そして誰が(兵士?)誰に(家族に?)どういう内容の手紙を書いているのかが最後まで明かされず、そこが想像力をかき立てられます。読み手が想像力をあれこれ働かせることで、よりいっそう主体的に詩の鑑賞にはまり込むのです。描かれている情景の一つ一つ(人影のない小径やぬいぐるみなど)が簡潔かつ明快で印象的です。そして最終連で場面が突如変わっているのも印象的です。と、一応は自分の読解後の感想を言語化してみました。読解力不足だとしたらすいません。胸を打ちました。
@佐藤宏
佐藤さん コメント再びありがとうございます。
読解力不足というのは、詩の感想に関しては不足というようなことはないと思っております。ある有名な詩人が自著のあとがきで言っていますが、「詩の場合は、自作であっても作者はその全体を把握することは難しい」と、更に「詩は、作者の力量を超える」というようなことを言っています。作者自身であってもそうなのですから、読者にとっては詩は複雑な場合があると思います。
なので、佐藤さんが感じるままに感じたり想像したり思ったり自由にしてくれるほうが、作者の私としては うれしくありがたいことなのです。
その上で、佐藤さんが、そのように感想を言ってくれて、とてもうれしい。
うん、ずっと前に、私の作品は俳句的だとあるお方に言われたことがあります。その対象をあえて具体的に説明はしない方法。佐藤さんの感じて言ってくれた通りです。佐藤さんが丁寧に読んでくれて貴重に思います。ありがとうさま。
手紙って、不思議な温もりがありますね。オンライン時代…。DMでも想いは充分伝わるのですが、手書きの私信をいただくと、気持ちがほっこりとします。…やっぱり、温もりなのかな。
@長谷川 忍
長谷川さん コメントありがとうございます。
そうですよねぇ、手紙ってね。その手紙を書いてくれた人の字に個性があって、しかもそれが紙に書いてある。
うん、インターネットのメッセージも頂くと嬉しいけど、手書きの手紙はなんというか特別なものだと感じます。そうそう、じーんとしてほっこりとしますよね。うん、手書きの手紙の温もり。
長谷川さんが、この詩から手紙を想像などしてくれて嬉しいです。ありがとうさま。