手を伸ばして

何もないところに手を伸ばす
何かあると信じて

宙に体がある
落ちていく
どこまでも深く深くへ

光は見えない
見たくない
眩しすぎるから
暗闇に慣れたこの眼には

どこまでも漆黒
暗い禍々しい闇
体を心を蝕まれるような
そんな錯覚すら起きるほど
その闇へ落ちていく

手を伸ばす
闇に落ちるとわかっていても
何かにすがりたくて

つかめるのはなんであろうと

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