北風と太陽

薄曇りの早朝
太陽が少し
動き始めました

大地には
一歩一歩踏みしめる
旅人

そこに桃が流れて来ました
どんぶらこ
どんぶら〜こ

しゃがれた
極しゃがれた声で
ばあさん や
ば、ばぁさん や
も、ももが 流れて おるのぉ

どんぶらこ
どんぶら〜こ

この雄大なユーフラテス川に
桃がゆったりと
大量に
流れゆく

大地には
旅人を待ち受ける

薄曇りの生暖かい人生を
北風が吹き去り
太陽が大地を眺めた時には
もう

蠍だけが
佇みゆく

つづく

投稿者

東京都

コメント

  1. とぼけた顔で、桃は流れる、桃の精神は、数で勝負するところにある、くさりやすい桃は急流をさける、ただ広い海に憧れている、潮にもまれて強くなりたいと。

  2. 蠍、ここできた!
    タイトルは蠍じゃないんだな…

  3. たしかにネット詩は想像力が強いのは書き手か読み手かの根気くらべだとすると
    つづくのだろう。あなたはどうおもいますか?

  4. @坂本達雄 さん
    ありがとうございます
    傷を負わずにはいられない
    本当はそうです

  5. @あぶくも さん
    ありがとうございます
    ここで、まさかの蠍
    蠍の巣はどんなんだろうか

  6. @足立らどみ さん
    ありがとうございます
    そうですね
    想像力の戦い
    内容如何でポジティブになるか
    ネガティブになるか
    詩域に入るか

  7. 実は今朝、いや、昨日の夜かな
    北風と太陽のことを考えていたのでびっくり!

    私は桃が果物の中で一番好きです

    那津さんの詩はよく分からない時があるのに、いつも読むのが楽しみです

    詩が「つづく」のが
    面白いなって
    那津さんっぽいなって思いました

  8. @イチカワナツコ
    おかえり

    そういう、自分の考えていたことが実生活で思いがけず現れると
    人生って面白いなぁって
    感慨深くなるよね

    いつも、ありがとうございます!

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