街はときどき美しい
たとえば
打ち合わせがことのほか早く終わり
一息ついたお昼どき
通勤電車から見上げた空を
いつになく高いと感じた朝
約束がキャンセルになり
がっかりしたような
でも少しほっとしたような
そんな気持ちになった夕暮れ
そっと
周りを眺めてみるといい
見馴れた、何の変哲もない景色が
もしかしたら一瞬艶っぽく
せつなく
映るかもしれない
雑踏のバス停で
憧れていた人にばったり出逢った午後
疎遠になっていた友だちから
久し振りに
連絡をもらった夜
そっと
辺りを振り返ってみるといい
コメント
拝読させていただきましてコメントを失礼いたします。
わたくしにも、「街はときどき美しい」そのように…!
映ります時が、あります。心に響きました。
ああ、いいですね。いろんな瞬間の機微みたいなものを風景に透かし見る様子が共感とともにとても心に沁みます。
その瞬間、脳が一回リセットされているんだと思います。脳に不要なキャッシュがいっぱい溜まって世界が美しいことに気づかなくなっているから。
年度末、忙しかったのでしょうか
ほつとひと息
@リリー
リリーさん、気持ちや感情の揺れで、街の風景も違って見えてくるように思います。街のほうは変わっていないのですが、たぶん、見ている私たちの揺れ具合なのでしょう。
@あぶくも
あぶくもさん、そうですね、まさに機微。気持ちの機微。感情の機微…。嬉しい時、寂しい時、人恋しい時、苦い時、不安な時、穏やかな時、街の見え方は微妙に変わってきます。できれば、美しく眺めていたいな。
@たかぼ
たかぼさん、リセットという感覚、なるほどと思いました。日々、たしかにちいさなリセットを繰り返しながら過ごしているのかもしれません。ちいさな再スタートでしょうか。
@足立らどみ
足立さん、2022年度、何とか締まりました。…修正はまだ少し残っていますが。ほっとしつつ、街を眺めています。
コロナ禍がようやく落ち着いて、人と待ち合わせしたり、偶然出逢ったりする、トキメキや切なさが、街に還ってきたことをあらためて、思いました。そんな人間の心の機微が、さらに街を美しくさせるのですね。。
@渡 ひろこ
渡さん、電車内などでは、まだマスク姿の人たちが多いですが、街中ではマスクを外した人たちを見かけるようになりました。5月の連休は、賑わいが戻ってきそうですね。人の機微が街を彩り、街が、人を後押ししてくれるのかもしれません。
共感することを尊くて美しいことと思わせてくれる、そんな詩だと思います。
ひとりで街を歩く機会が減りました。
時間を作って街になりにゆきたいです。
@たちばなまこと
たちばなさん、街になる。いいですね。私も、そっと街になりたいな。