みどり

その少女は〈みどり〉と言う名であった
混乱と絨毯の敷き詰められた下界
生は一瞬の出来事であり
死は確実な・さよなら・と言われるものである
少女はすばらしいその足でゴム飛びをする
それからオリーブの実を摘みに出かけるのである
心斎橋筋からは〈こぬかあめ〉である
じきに征服された水族館の館長が
少女のための新しい水槽を用意するであろう
橄欖石の十字架が水槽内に立てられている
ここから深海魚の光る体内時計が見えるでしょう
バリケードを突破して、突入する若者たちの
聖なる紋章はオオゴンの光を放つ
ショベルカーが青年たちを掻き出して行く
命についての授業と言うものが存在しないのである
体内時計が昼を告げるので
多くの動物たちが少女の前に整列する
てのひらから、これらのえさを、たべましょう
愛されたわたし
憎まれたわたし
幾度も青空へと飛び立とうとして
カンザスの農場へと舞い戻るのです
砂とキスと抱擁
少女の頬にオオカミのキスを。

投稿者

岡山県

コメント

  1. あの<みどり>に憧れたが無関係だった、その<みどり>に告白したが無視された、かの<みどり>に恋をされたが無関心だった。私には何人もの少女<みどり>がいた。

  2. 混濁するこれらの少女たちは、常に地上の植物である、そのエキスを飲みたい、アダムスキー型円盤のように、精神のまわりを周回する、その素足の。

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