あの風に―

微笑みから起こる風よ
そなたは私を勇気づける
明日への誘(いざな)いに 私を
一直線に向かわせる

前へ 前へと進路を定めて
私の歩行と歩調を整える
肯定的な風よ そなたは私を
少しばかり恥じ入れさせる

かつて全くの否定者であったことを
そなたは両腕・全身で許容し
私の両頬に 熱い涙を流させる
しかし それは私への賛歌と知る

教えてくれたのはひと吹きの風―
その温もり 清々しさ そして速さ・・・
私はそれらに連れられて
このように遠くを生きることができた

これから―を思うことが 私へと
課された唯一の仕事―そのことが
毎日の建築にどれほどの活力と
可能性を賦与していることか―

何も知らないが 何もかも
知っている―それが<人生>だとしても
あの風は更に微笑みながら 私へと
その道標を示すことを忘れない

私はあの風になろう―固定
するのでは決してない しかし
いつに日にかその風に報いたくて
今日 そのように決心したのだよ

投稿者

岡山県

コメント

  1. 暖かだけれど、どこか身の引き締まるような春の風を感じました。

  2. あまね様。

    ご覧下さりありがとうございます。

    このような詩しか書けませんが、その点、ご勘案下さい。

    感謝。

        武中義人。

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