私が待宵草だった夜
あなたは
私が知っているのとは違う言葉で
愛している
と言ってくれた
それから私の首を捻って千切ると
少し考えた風に
面白い洒落だったろうと笑って
月夜の散歩に連れて行った
夜にしか咲かないのは
太陽に顔向け出来ない理由があるからだと
ひまわりやチューリップが
小さな子供たちに教えている
君はそれでいいのさ
誰にも愛されなくても
美しい月を見ることを知っているんだから
誰よりも優しくあってくれ
あなたは
と言いかけて
自分が笑っていることに気が付く
温かい指先
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