性(さが)
雨雲の 垂れる夜にした恋だったから
跳ね上がることもしらなかった若い胸
月日がたって
ゆれ動いた女の性の激しさは消えた
雨の跡を縫いながら
古い み寺を歩くと
欲望は昇華し
希望すら蒸発し去った
益々拡がっていった悲しみに
耐え慣らされて
美しい時をカタチヅクル
陽が落ちて
月星の出ぬ
そのわずかのすきに妖しくも開こうと
吐息にゆれて
月がのぼる と
妖しい花は髪を洗いながら口ずさむ
歓びの日の 歓びの歌
悲しみの日の 悲しみの歌
素直になる かなしい女の常だろう
コメント
花の美しさと哀しさの中に微かな艶めかしさを感じてたじろぐような。。。
男は つまらない ですね。
詩の面白さの重要なファクターにリズムと言葉の醸し出す情感がありますが、この二つが揃っている詩ですね。
@nonya
様へ
お読みいただいた上に、コメントのお言葉までお寄せくださり、
どうもありがとうございます!(笑)このような、ご感想をいただけ
まして大変嬉しく、また気恥ずかしくもあります。
今回のような作品も今後、上げていこうかと思っておりますので、
これからもリリーという乙女?を知っていただけます、きっかけに
なれば嬉しいと望んでおります。(*^^*)
@たかぼ
様へ
お読みいただきまして、このたびは私にはもったいない様な
コメントのお言葉を、お寄せくださり。恐縮ではありますが大変
嬉しく、本当にどうもありがとうございます!(笑)感謝致します。
コメントを失礼いたします。どう昇華させてよいのかわからない恋の悲しみや残された欲望が、お寺を背景に、しっとりと浮かび上がり、月や花に映し出され形を変えていく、妖艶な感じが素敵です。髪を洗うと、いろいろなものが流され、浄化される感じがしますね。
@ayami
様へ
お読みいただいて、ご感想のコメントをお寄せくださり(*^^*)とっても嬉しい♪
です。丁寧に読み取っていただきまして感謝致します!
この詩は、今までとちょっと趣向を変えてみました。「オブジェ」(花)を感情で
とらえて、その底知れぬ妖しさに嫋やかさを、表現してみました。髪を洗う女…。
そのイメージに、ほとばしる言葉をペン先が拾いあげた作品です。(笑)
ご感想いただけまして、励みになります!どうもありがとうございます。
タイトルも中身もなんとも妖艶な仕上がりですね。追憶の美しさと、最後の締まり方も大人で素敵。
@あぶくも
様へ
お読みいただきまして、ご感想のお言葉をお寄せくださり
どうもありがとうございます!(笑) 素敵だと、おっしゃって
いただきますと…実はこの作品、ちょっと背伸びを致しました。
作品を発表します時に、かなり不安な思いがありました。でも、
投稿してみて良かったです。
いろんな作風を書ける人になりたいなぁ…と、詩人会の皆様の
作品を拝読させていただきながら望むようになりました。
あぶくも様、いつもコメントのお言葉に感謝致しております❗️
(o^^o)♪