028

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温かい雨
冷たい雨
受け流して

温かい手
冷たい手
握られるまま

汗ばむときめき
凍えたためいき
聞き逃しながら

閉じられて
忘れられて
生きています

玄関の
傘立ての
一番奥で

雨よりも
あなたを
待っている

わたしは傘化け
たったひとつの目は
奥二重です

投稿者

東京都

コメント

  1. それぞれの傘々が、いろいろな人々にみえてきます。こうしてみると、とっても個性があるものなのだなと、改めて思います。

    コメント失礼しました。

  2. @ぺけねこ さん
    >コメントありがとうございます
    傘には人の様々な想いが宿っているのかもしれませんね。
    傘立ての中はカラフルな想い出で溢れかえっています。

  3. nonyaさんは、写真と言葉の絡み具合が絶妙ですね。最終連、好きであります。傘化け、…奥二重。

  4. @長谷川 忍 さん
    >コメントありがとうございます
    丁度よい写真があったので
    過去の妖怪詩をリライトしてみました。
    いつも人っぽい妖怪を書きたいと思っていて
    結論が。。。奥二重でした(笑)

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