詩の意味

何時だって、詩は私の逃げ道だった
逃げ道であり、憩いの場であり、許された遊びだった
誰のためでもなく、自分のためのものだった

つらいことかなしいこと、すべてを言葉にしてきた
うれしいことたのしいことは、心にしまったまま
おもいがあふれたときにだけ、涙ため息とともに

おもいをそのまま吐き出すこともあった
恥ずかしくて言い換えたこともあった
うまく言葉にできなくて書けないこともあった

日に日に心が病んで、落ち込んでいた時期
毎日のように、わらにすがる思いで書き連ねた
きっと詩が私にとっての救難信号だったのだろう

隠されたおもいは、誰にも届くことが無いよう
必死に飾り付けて、並べ立てた言葉たちの群れは
いつ見返しても、我が子の写真のように尊くて

私にとって、詩は、生きる糧となっていた
逃げ道であり、憩いの場であり、許された遊びであり
救難信号であり、我が子であり、人生だった

投稿者

コメント

  1. 詩に対する真摯な思いが溢れていて、惹きつけられました。
    詩作の出発点を突き詰めていけば、皆同じなんじゃないかな?

  2. @nonya
    やはりそうなのでしょうか。詩というのは、心の高ぶりを言葉にしたものなのでしょうか。だとしたら、きっと、みな心の豊かな仲間ですね!こころのうちに収まらないくらい、感動するするひとたちなのですから。
    nonya様の詩の源泉も、ありかたも、そうだとしたら、親近感です。

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