習い事

習い事をする指
花粉が入ってきて
鉛筆に降り積もる
狭い心房
右と左がある
一時間後バスに乗る
土の上、優しい
柔らかな色彩の
ように息継ぎをする
発熱、発汗、
生きているのに
わたしはわたしを
不在にする
バスは遅れている
この停留所は多分
誰かの記憶
あなただけが
父の代わりだった
と選ぶ

投稿者

コメント

  1. 行間に、ちいさな緊張感があります。
    この停留所は多分/誰かの記憶
    ここの箇所を読み、本作品がひも解けたように思いました。
    …私の解釈ではありますが。

  2. 長谷川忍さん、コメントありがとうございます。ちいさな緊張感、という言葉、嬉しいですね。緊張感にかなり気をつけて書いたので。そこを読んでいただけたかと。

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