べにいろ

花の時がすんで
雨の時が来
山の清く美しい時がすんで
薄墨にけむる時が来

それでも あなたがそばにいてくれると
私の心は
ブラインドカーテンから差し込む朝の光に
床をころがるビー玉の様で
壁にぶつかれば
あなたはそれを拾うでしょう

だけど本当は分かっているのです
雨の朝 ヘアアイロンで伸ばしても外へ出れば
たちまち膨れる癖毛のセミロングは束ねるしかなくて
時に
そんな髪さえ重たいと感じる季節だと

中古マンションが建ち並ぶ石畳の小道
一階の鉄柵から垣間みる
ひたすら降りこめる小さな庭の紫陽花が
紅なのです
滴をうけて紅なのです
滴の中まで紅なのです

人の絶えた 時の狭間で一人
梅雨をむかえた目の前の紫陽花が頭を垂れて紅なのをみる
私の心は
どこまでも虚しく清い童女なのです

投稿者

滋賀県

コメント

  1. 人の耐えた 時の狭間で一人/梅雨をむかえた目の前の紫陽花が頭を垂れて紅なのをみる
    ここのフレーズ、ぐっときました。
    時の狭間。
    …ちいさな、でも、たしかな人生ですね。

  2. @長谷川 忍
      様へ

     お読みくださいまして、ご感想のお言葉をお寄せいただき
    どうもありがとうございます。
     長谷川様からのコメントを拝読いたしまして、わたくし驚き
    まして。実は、ここ誤変換になっておりました。m(_ _)m汗(・・;)汗
    「絶えた」なのです。

     人の絶えた 時の狭間で一人 

    という情景を、書いております場面なのです。
    ですが、今回、あらたな読みをあたえていただきまして、どうも
    ありがとうございました!( ´ ▽ ` ))

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