おいてけ

何も言わず君は私を置いていった

その時なぜか悲しくも寂しくもなかった
きっとどこかでわかっていた
知らないうちに気づいていたんだ

嘘だ

ただの強がりだ
胸が張り裂けそうだった

悲しくて崩れてしまいそうだった
寂しくてうずくまってしまいそうだった
なにもわかっていなかった
気づくことができなかった

私はただ

遠ざかっていく君の背中を見つめて
涙を声を我慢しながら
戻ってきてくれと祈るだけだった

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