撃鉄
雨上がり、路面電車が
湿りの中で発光したまま
緩やかなカーブを破壊していく
何の変哲もない病室に
復員したばかりの真昼と青空
そこでは誰もが幸せそうに
夕食に出た鰊料理の話をしている
後ろ手で扉を閉めると
総身も稜線も払った金の匂いがして
向日葵畑の撃鉄だけが
夏の行方
雨上がり、路面電車が
湿りの中で発光したまま
緩やかなカーブを破壊していく
何の変哲もない病室に
復員したばかりの真昼と青空
そこでは誰もが幸せそうに
夕食に出た鰊料理の話をしている
後ろ手で扉を閉めると
総身も稜線も払った金の匂いがして
向日葵畑の撃鉄だけが
夏の行方
会員でない方は会員登録してください。
コメント
この詩を拝読していると、のどの奥から胸に掛けて しんしんとしみてきます。
向日葵畑の撃鉄だけが
夏の行方
最後の二行で詩の飛躍に衝撃的な驚きと感動を覚えます。
この詩の全体的な空気感が好きですが、特に冒頭からの
雨上がり、路面電車が
湿りの中で発光したまま
緩やかなカーブを破壊していく
が好きです。その当時友達だった方に鎌倉の腰越に車で連れてってもらい、そこの町中で道路を走る江ノ電を見ました。電車に乗るのが私は好きですので、この詩の冒頭の情景描写にこころが踊ります。
そして、この詩の詩行の滑らかな強度にこころ打たれます。
@こしごえさん
コメントありがとうございます。
何か、ああ、書いて良かったな、と思うことができました。
こしごえさんの名前の由来は腰越なのでしょうか。あるいは、たまたまのエピソードなのでしょうか。
私の兄夫婦も一時、腰越に住んでいた時があって、遊びに行ったことがあります。しらす丼を食べた帰り、路面電車が走る街を車で走行するのは初めてなので、粗相をしてしまい、電車に追いかけられて、警笛を鳴らされてしまいました。
@たけだたもつ
たもつさんへ、追記失礼します、拝礼。^^
ここでの筆名の「こしごえ」は本名からですが、神奈川県の「腰越」とは、(直接には?)関係はないと思います。
ああ、たもつさんのお兄様夫婦が腰越に住んでいたんですね。しらす丼のしらすが新鮮だろうしおいしかったでしょうね。
話は変えますが、たもつさんのことは、私が2005年に入会した「現代詩フォーラム」で昔から知っていました。
こちらでも、よろしくお願いします。拝礼 (^-^)
(あ、あと、このコメントでの「メンション」機能は、相手の名前のすぐ後に文字を付けると機能しなくなって、相手に通知されません。機能しているかどうかは、メンションした相手の名前がリンクされていれば機能しているようです。ん、念のためのお知らせでした。)
@こしごえ
それでは、何もつけずに。違和感がありますが、ここに慣れている人なら、こちらの方が良さそうですね。
お名前の件、ありがとうございました。こちらこそ、よろしくお願いします。
@たけだたもつ
たもつさんへ。拝礼
「@名前」の後 改行して「さんへ」 とか、「たもつさんへ(名前と「さんへ」とか「様」とかを付ける)」とかして、ここの会員の方々はそれぞれに工夫しています。まあ私はメンション機能で呼び捨てにされても特には気にしていません。
私の場合は、「@名前」の後 改行してから、そのお方の名前に「さん コメントありがとうございます。」と添えています。
(粘着追記失礼しました。でも、たもつさんへ以上のことをお伝えしたくて。)では~、拝礼
@こしごえ
こしごえさん、
重ね重ねありがとうございます。
なるほど、機能を機能として使えば良いだけのことなのですね。
たもつはレベルがあがった。
たもつはメンションの魔法を覚えた。
こんばんは。
これは読者が選ぶたけだたもつトップ10に入りそうです。
@wc.
wc.さん、コメントありがとうございます。
気に入っていただけて嬉しいですね。
ベスト10が埋まるのかは謎ですが。