洗濯日和

yo❗️
この痛みを
どう表現すればいいんだ?

外じゃ珍しく
2月の東京に
雪が降ってきて
外気の寒さじゃなく
俺の体はずっと
ワナワナと震えている

10代20代30代40代と過ごし
わかった事は
俺の魂は自由を求め
ずっと打ち震え
塀の中で迎えた50才
刑務作業中に呼び出され
11月生まれの奴らだけで
ブルーベリークレープの
甘さと絶望感を
一緒のテーブルに座った奴らと
一緒になってたいらげ
何の感慨深さも
祝ってくれる友もなく
甘さで嬉しいはずのクレープも
たいして うれしくなかったのを
今でも覚えている

俺は10代から、何も変わらず
それがきっと
あなたたちの 
逆鱗に触れるんだろう
あの野郎
気に入らねえな!
ってやつで

ほんで俺は何も怖くはないが
愛や嫉妬や生きて行く為の金を
騙くらかし
俺から全部奪い取り
妻や娘や喜びに満ちた家庭を
崩壊させたのは
つまるところ
極めれば
お前の傲慢な嫉妬心だろ?

残り少ない人生の中で
見つけたのは
俺を叱ってくれたり
応援してくれる友
俺には勿体なさすぎて
ありがたさを
嫌になるほど噛み締めた
世の中の競争や騙し合いや
権力争いなんかは
全く興味がわかなかった

ただ信用と安全が欲しかった
どれだけ丁寧に
積み木を積み上げても
どれだけ丁寧に
ジェンガを引き抜いても
いつだってやってくるのは
満足してないで
ぶち壊してしまえという
悪魔の様な囁き声

どうしてかって言えば
作られた夢とは
取り引きはしないって
歌ってくれた
ザ・モッズの森やんが
今でも
俺の魂を揺さぶってくれるから
50過ぎてtoo punks
逃げられない

何度目かの 
汚れちまった悲しみを
今ここで
どう洗濯しようか?
と思っている

涙で浄化されるなら
本当にそうして欲しいと
勝手ながら本気でそう願っている
神も仏もいつも一緒にいてくれる
でも俺の天使達を
殺したのは誰なんだ?
もう1回言うぞ
俺の天使を殺した奴はダレだ?

願わくは 願わくは 願わくはと
諦めと忘却の彼方で
過ごしていた訳じゃない
祈りが全く届かない相手を
信用し続けるしか無かった日々
俺の悲しみは
一体どこに行ったんだ?

東京拘置所の白い壁を見ながら
流れた自分の涙で作った虹を見た時から
俺は今もまだ
動けないままでいるのだろうか?

悲しみを探す旅に出た事はない
解放と喜びを感じに行くんだ
俺が死んだら香典はいらない
そんなもん いるわけない
ただ俺の死にザマを見て
お前に泣いて貰えたら
俺の悲しみがその瞬間
俺の元に帰ってくるかもしれない
今や持つべき誇りは
たった一つ
あなた達の笑顔を見たいだけ
そんな顔を見たいだけ
ただ笑顔を見たいだけ
太陽の下で咲きほこる
向日葵の中で
君の笑顔を見たいだけ

悪いが俺は酔ってない
それはお前の勘違い
水の有難さを知る俺と
おまえとの違い

俺たちの世代が自己規制かけたら
ガキどもは不自由になるだけだ。
アンダースタン?
モウロクしてんじゃねえ!
総歯抜けジジイ

俺は日本で初めて
SOUL BARを始めた和尚
最後の弟子
和尚と十字路で出会い
ジェームズブラウンを授かった

ある夜 和尚は俺を見て言った
お前を見たとき
まだいたのか!と思ったよ
それが何を意味するのか
その時はわからなかった
ピンと来なかった

糞遅いマービンゲイの
what’s going onを
レコードでかけながら
誰もいない2人きりの
和尚のcross roadで
でも和尚は確かにそう言った

それから何ヶ月かして
病気になった
寝たきりの和尚の家に
来いと誘われて
ノコノコと
俺は和尚の家に行った
和尚は俺に酒を作ってくれ
四谷で開いた日本初の
ソウルバーの
昔の写真を見せてくれた
それから2人で少しだけ飲んだ
いつものクロスロードの味だった

ホントは
飲んじゃいけなかったんだろうし
腹を切ってたり
薬を飲んでたか
俺は知らなかったけど

マズイ事にやがて
糞の匂いが部屋にただよい
自分で制御出来ないから
和尚は糞もらしながら
自分に言い聞かせる様に
俺にこう言った
来年は勝負の年だ

あまりにも糞が臭くて
長くいられずに
そうだねって言って
家に帰ってる最中
和尚に酒を飲ませた事を
俺は悔やんだ

何日かして
和尚から最後の電話が来て
覚えとけって言われた言葉は
神通念力円満成就
神通念力円満成就
神通念力円満成就

YO!
黒人より腹黒い
日本の末端
未だストリートにて
太陽や風や転がる石を見てる

心を洗濯するか漂白しろ
わめくな猿ども
自分の匂いにうっとりすんな

白い朝に抱かれ
黄色い昼に蹴飛ばされ
闇よりも黒い夜に
洗濯が終わったら
暗闇に虹をかけて
ただ たたずんでいろ
ただ たたずんでいろ

投稿者

東京都

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