背信

木の上に 馳け登った昔
希望の高さを確かめたくて

濁りのない瞳を誇り
固い乳房を抱き
枝にまたがったまま
空を仰いだ

おうい!雲よ

呼びかけた詩人が
微笑みかけ

山の彼方の幸福を捜し求めた詩人が
手を優しく採って誘う
私の顔は美しかった と思う

いま、沼の底を頷こうとしているのだ
藻の生えこびた沼底に入ろうと
しているのか
も早、樹に登る術を忘れ果てたのか?

青空の深さから顔を
そむけようと言うのか

誘う優しい詩人にそむき
一体誰が
私を誘うというのだろう?

投稿者

滋賀県

コメント

  1. 才能あると、思います。わたしは、48才で詩人デビューしました。ペンネームは、覚歩Sundayです。ぜひ、およみいただければ、うれしいです。
    コメントおまちしています。

  2. @覚歩Sunday
        様へ

     読んでいただき、お褒めくださりありがとうございます。

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