落書き

雨が降っている
雨だと思う
すべてが細くなる
無い言葉
はずれた草花
消えていく庭は
町工場のところで
途切れてしまった
ノートの中にある
わたしの罫線
罫線に隠している
わたしという記憶
落書き遊びをしていると
辿り着く家があった
いつもあなたが笑っている
笑顔を見るたびに
笑っていると思う

投稿者

コメント

  1. 雨が降っている
    雨だと思う
    という、この詩の冒頭を拝読して 雨の空気感を感じます。
    最後の方を拝読して、いいねに至りました。
    私は自分の詩集『にこり』の最後に収録した「にこり」という一行詩を書きました。

     「にこり」

    ほほ笑み合うために私は生きる にこり ありがとうさま

    という詩。
    ほほ笑み合えることは すてきなことですよね。

  2. 罫線に隠す、と言うことは、事実として存在しますね。わたしはその罫線に隠している「何ものか」をあぶりだしたいのかも知れない。これを心理学だとするのは、正しくないように思うのです。むしろ「斜線学」と呼んで欲しいのです。それは少し風まじりの雨の日です。

  3. @こしごえ
    こしごえさん、コメントありがとうございます。人は人の笑顔に安心するものですね。皆が皆、安心できる場所を確保できているわけではない。何かができるわけではないけれど、もっと笑え、わたし。

  4. @坂本達雄
    坂本達雄さん、コメントありがとうございます。坂本さんの詩を読んでいると、ここでおっしゃっていることが、ああ、そうか、と腑に落ちてきます。
    眼底検査の待合室、薬の作用で視界がぼやけてきました。今日も暑い日です。

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