午前0時
夜の店で声をかけた
お前は無口だったけど
笑顔で振り向いた
バーボンのロック。
お前は傍に来てくれて
相手してくれた
「この店、はじめて?」
「そうだよ」と俺が言う。
ストローで飲んで大丈夫?
大丈夫さ!これが俺の
飲み方だから
そうなのと不思議そうな顔。
タバコ、吸う?とお前が言う
うん、点けてと俺が言う
タバコを一本吸って
俺の口に渡してくれた。
一本のタバコをふたりで
吸っていた
特別サービスよ、だね
ママさんが見て言う。
俺がこんな体だから
相手にしてくれる人は
いなかったんだ
ここは自然にいられた。
タバコとアルコールの
充満している俺の居場所
昼間の女は相手にしてくれない
夜が待ち遠しかった。
夜は短いから
この店もおわり
これを飲んで帰ろう
深海のような部屋に。
心向くまま今宵も
俺の居場所に行こう
午前0時になれば
コメント
俺の居場所。
深海のような部屋。
刺さるものがありますね。