ブロウクン・ハート・バード

深刻な秋は
楓を赤く染め
樹木は相変わらず優しい

鳥達に翼を休ませる場を与え
不意にやって来る

ゆっくりと
しかし突風の様な一撃が

この景色を忘れさせる

僕たちは
相変わらず嘘をつきまくり
虚構のピラミッドを積み上げる

上辺だけの
美しい笑顔を
振りまきながら
楽しいふりをして
悟る

一つしか
許されてはいない
つまり
自分の羽を
思い切り広げて
伸ばす場所なんて

ここには無いって事を

知らしめられる場所だ

そのまま地べたに
叩きつけられた

嘘みたいに純真で
それだけを許された
忌まわしい
怪鳥だとしても

あんな風に透けて見える
宇宙からの風が

ただひたすらに
情景を悟らせた
傷付いた鳥と

投稿者

東京都

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