鏡(ソネット)

何というでたらめな合唱でしょう
何と瑞々しい音色でしょう
私が耳を済ませたので
鳥たちは去ってしまった

その飛び立つ影が
鏡に写っている
微笑を湛えて その
小さな胴体が震えるのを見ている

開け放たれた窓よ
夏の小窓よ 明るい
風が透き通ってゆく

それを輝きながら
写生する画布が
この鏡なのです

投稿者

岡山県

コメント

  1. こんばんは。
    4433行のコンパクトなソネットにまとまってますが、鳥たちを鏡に映る様で描いて、外から室内へ、そして風の流れこんでくる窓からまた外へとイメージは大きく拡がりました。

    特に、一行目の 
    》何というでたらめな合唱でしょう
    というフレーズが印象的で、惹き込まれました。

  2. ボルカ様。

    ご覧下さりありがとうございました。

    肯定的なコメントまで頂戴しました。

    結構の量のソネットは書いておりますよ。(内容はともかくとして。)

    またお寄り下さい。

    ありがとうございました。

    感謝。

      武中義人。

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