風のわざ 

わたしは欠けた器です 
あなたも欠けた器です 

テーブルの上に置かれた 
ふたつの器はむきあい
さびしいすきまに 
風のふしぎは吹きぬける 

別々だった、あなたとわたしが  
つながるように

投稿者

東京都

コメント

  1. この詩を拝読して思います。わたしとあなたがお互いに欠けているからこそ、その欠けている部分をおぎなうように、あるきっかけでつながることもできる。お互いに欠けた器がむきあうことにより、風のふしぎが吹きぬけて。ある存在とある存在がつながる時、風のように見えないふしぎな力が働くことって、偶然なのかもしれないし自然的な必然なのかもしれませんが、あるように気付く時があります。そういうふしぎなことってあると思うのだけど、どうでしょうね。
    剛さんが書いたこの詩自体が風のわざだろうと思います。すてきな詩をありがとうさま。

  2. 風の「しわざ」ではなく、あえて「わざ」としたところに本質があるような気がします。お節介なものじゃなくて、もっとスマートだけど作為的な達人の「わざ」。気付かないうちに「つながる」んでしょうね。

  3. こしごえさん

    友達、夫婦、縁のある人の互いの間に風の働く瞬間を、願っています。風の働きやすいような自分の心でありたい、とも思います。

  4. トノモトショウさん

    「わざ」について語っているのは、確かに大事なところです。

    達人の「わざ」はいつのまにか働くのでしょう。

    ありがとうございます。

  5. シンプルに書いてあって、老夫婦の間かななんて想像しました。限定しなくてもいいのだろうけど。

  6. りゅうさん

    老夫婦もありえますね。読む人によって自由に想像していただければと思います(^^)

  7. さびしいすきまに/風のふしぎは吹きぬける
    ここが肝ですね。よい読後感が残りました。

  8. 長谷川さん

    詩を書いた後、結果的に「詩の肝」が残るように、書きたいです。

    人の縁はままならない時もありますが、この詩のように 風 が働くこともあり、そんな願いを書きました。

  9. ※ 2連を少し直しました。

  10. 風のわざ、からの欠けた器
    弱みを補い、そして風の不思議の優しさが
    人々を繋ぐと、そう思いました

  11. ありがとうございます。 ご縁のある一人ひとりの間に吹く風を思います。

  12. 見えないはずの風が見えたような気がしました。

  13. ありがとうございます。 日常には、見えない風が密かに吹いているのでしょう。

  14. 割れ鍋に綴じ蓋との言葉があるように、またビルの立ち並ぶ片隅に集まった枯れ葉やDr.ペッパーの缶からがあるように、風によっての必然的な出会いがあるのかもしれない。

  15. 欠けた器っていうのが、人間の本質のようで、研ぎ澄まされいる言葉だと思いました。

  16. 王殺しさん

    枯れ葉やDr.ペッパーの喩えから、共通のテーマでまた違う魅力の詩があることを想起しました。

    この詩の本質を汲む感想をありがとうございます。

  17. ティモさん

    まず僕自身が欠けた器であり、またそれは僕の人間観でもあります。

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