小野さんの思い出

小野さんが、前の席の人と話し出す。
「ねえねえ」
すると、座椅子の後ろ足2本が上に上がる。そのときに後ろの席に座っている僕に、小野さんのパンツが見えてしまう。僕は最初戸惑いながら、相談する相手がいない。それが二、三日続く、その後も続くと、どこかで僕は完全に小野さんのパンツを、拒否することが出来なくなる。するともう、見るしかない。なんで見るのか? いや、もう見たいから見てる。最初は抵抗があったかも知れない。もうそんなことは全く覚えていない。ただ、相手が見せるから見てる。それだけ。隣の席の飛田くんもそれに気づいて、黙認する。飛田くんは、それに自分が気付きながら僕に言わないことを、僕が気づいていないと思っていた可能性がある。

思うんだ、その頃から僕はバカにされてた。酷く、初心だと。
なんで小野さんが
「ねえねえ」
と毎回言って、前の席の人と話す時、前のめりになって、自分のスカートの中を僕に見せるのか?
漫画家になろうとして、漫画研究会に入ったことがある。小野さんは、僕に
「漫画研究会に入るの?」
と入る前に聞いたから、
「入る」
と答えたら、彼女も何故か入った。入部した後、漫画研究会の時間に、彼女が漫画を熱心に描いてる様子は特に見ることがなかった。僕が同級生と喧嘩した時、妙に僕の肩を持ったのも小野さん。
佐藤くんに
「エロエロパンティー!」
とジャンプして小野さんがスカートの下を見せる。僕は目を逸らして
「見てない!」
というと、小野さんは
「浅井くんは見てないよ!」
と僕を庇う。ちらっと、同級生の子が、小野さんの好きな人が誰か知ってると言ったことがある。名前はあげなかった。
僕が小野さんのことをどう思っていたかと言うと、小野さんは、液状の糊を何度か舐めてたことがあって、なんであんなものを舐めるんだろう? と思って、見てたことがある。それで少し、そのことを、同級生に告げ口したことがある。本当は少し、小野さんに好意を持たれていることをそれとなく、気づいていて、それが恥ずかしくて、陰口を言ってしまったのさ。

投稿者

静岡県

コメント

  1. 甘酸っぱくて美味しいです。

  2. たかぼさんへ
    ありがとうございます。レモンのコンビニで買う系の味ですよね!

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