雨に沈む

ざあざあと傘が泣いてる
交差点に人はまばら
忘れ物をしたようで振り向いたら
世界はどこにも無かった

息苦しさがどこから来るか
白く塗りつぶされる前に
見つけられたらいいのに
ぼくは錠剤に逃げ込んでしまう

つぶれたデパートやら
置き忘れられた領域に
雨水はどんどん溜まっていく
あふれたぶんは誰も覚えてない

真っ白に変わってしまって
空へ膨らんでいく痛みを
新しい世界と呼びたくないけど
ぼくは塗りつぶされた画用紙みたい
もう余地がないのだ

交差点に人はまばら
傘も泣きやまない
この雨音は永遠に続いて
ぼくは
置き忘れられて
白く塗りつぶされて
新しい世界という
使い慣れた言葉に
きっと
埋められてしまうんだろう

投稿者

東京都

コメント

  1. うまく言えないのですが、気持を言葉で表現するのは大事だと思いました。

  2. わあ。なんだか、目が覚める表現がいっぱいでした!
    表現されているひとつひとつが脳みその中に直接風景として変換されるような、どの場面も、私知ってる。あまねさんの詩の中に、すっぽり入り込んでしまったような、不思議な感覚でした!

  3. 僕も錠剤に逃げ込むというか錠剤から逃げたい人なのですが、あまねさんは頑張ってる。
    具体的ではないけれどわかる気がしました^ー^

  4. 今にも雨に窒息しそうな言葉でした、新しい世界という言葉、確かに更新ボタン1つですね。

  5. 重たい日々、NHKの「オフィーリアまだまだ」でも唄いながらやり過ごしたい時期ですね。

  6. 服部さん
    こんなふうに吐き出すことが出来なかった頃は本当に辛かったんだなあ、と思い返しています。
    詩を通していろいろな人と触れ合えるのって、素敵ですね。
    ありがとうございます。

  7. イチカワナツコさん
    ありがとうございます。
    >どの場面も私、知ってる
    これ、最大級に嬉しいコメント!
    書いてよかったです。

  8. ティモさん
    ボタン一つで変わってしまうんだけど、変わりきらない要素があって悩ましくもありますね。ありがとうございます。

  9. らどみさん
    どんな曲か気になって聞いてみたんですが、ちょっとぼくのイメージとは違うかなあ。
    ふふ。

  10. りゅうさんさん
    ありがとうございます。初めてお会いした頃に比べると錠剤が10分の1くらいになったかなあ。もう15年近くも前になるんですね。
    また一緒にお酒飲みたいですね!

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