ソーダ水

突撃する子葉体
これらの性格は無駄なしぐさだと了解される
エスペラント語の本質的理解を欠いたまま
古代の出窓に秋が来る
触感的にわがふるさとがあら塩で遠ざかる
起請文に血判を押して
極彩色のアルカディアを想像させる遠見やぐら
すべての蛇は死者の耳から登場する
廃寺跡から防水性の彼岸花が開く時
彼等のともしび、すなわち彼等の懐具合い
ジープが進行する泥と血の混じるこの道を
ハインリッヒはすくなくとも一度は
通ったはずである、東から南へとまっすぐに
そのあとは、ほがらかに後始末するのでしょう
我等の方角顕微鏡は廃墟となった〈としまえん〉から
ツベルクリン、そのほうたちの心配をよそに
長襦袢で出かけたりしたのだ
期待されたほどの報酬とは言えない
耳と目と笠置山から、しくじりの声がするのでしょう
どどいつのひとつくらいうなりたくなる
そののちに極楽鳥の追羽根をつく
きわだってシンプルに編み笠をつつみこんで
港南地域の恐れられた古式ゆかしい薮から
この年老いた犬を追い立てる
この道路を片足で渡って来る〈アキレスの人〉
その神秘的素性を語ろうとするならばなおのこと
我々の耳には鳥の声として聞こえるのでしょう
鎌倉への細い山道がつづいている
そして過去の偶発する日々の弔いがわたしの耳に届く
手をかして、わたしのあとにつづきなさい
眼を覆ってわたしの皮膚はなまめかしく
流行のビリジアン、野菜畑はなまめかしく
彼は大股で畝を越えて行く
誰でもこのような新鮮なソーダ水を持っている
ひやっとする
その一瞬にこの地上は
蒸発する。

投稿者

岡山県

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