そろそろ

そろそろ

日傘の下で
語らう声が
ゆらゆらと

  まだまだ暑いわ
  涼しいよ
  そろそろかしらね
  頃合いね

  隣の坊やはお寝坊さん
  階下のおば様おはようさん
  軒下にゃんこは泣き虫さん
  低く会釈のお天道さん

秋霖は遠く音もなく
されど爪先からどんどんと
色づく季節は近づいて
 
 

(昼下がり公園でマテバシイがそろそろと衣替えをしています。ああそうか、爪先から、それぞれおもいおもいで。季節を思い出させてくれました)

投稿者

コメント

  1. 秋の始まりをささやいているような詩で、とてもうれしくなりました。
    立派などんぐり、「マテバシイ」というんですね。
    足元から季節が変わっていくというところに、影とか落ち葉とか、秋のもの悲しさもはらんでいて、実りの画像とともに切なくも温かく愛おしい気持ちになりました。

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