天より高い

夕暮時の
晴れた日の西の山の上の
空が蒼く透けた色をしている
死なないで、と
言ってくれた人の声を
思い出そうとした
けれど山は夜をむかえて

死なないで、と
言ってくれた人の思いは
天より高い。夜気は澄み始め
闇は冴えかえってゆく
秋の入口に

星々が光っている
あの星が今も在るのか
遠い遠い 光

光が胸にしみる。他人と自分は
くらべるものではない
他人と自分を
分けるものは
命だ
だが
くらべてしまうのが人
しかし
命をくらべてもある次元では
命にはならないだろう

命の光が今は
チカチカと明滅している
星々の歌は光り
いずれ沈黙をする
自らの光を
みつめつつ

投稿者

コメント

  1. こしごえさんの詩には侘び寂びを感じます。底流に真の悲しみというか、
    歓びも同じく… 素敵な作品ですね。

  2. @レタス
    レタスさん コメントありがとうございます。^^ああ♪
    ああ、レタスさんが、私の書いた詩から侘び寂びを感じてくれて、そのように受け取ってくれたことが、嬉しく光栄に思います。なんともありがたいお言葉を頂きました。

    レタスさんの そのお心に感謝します。
    レタスさん、ありがとうさま♪☆^^

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